令和元年度学校総合体育大会中学校サッカーの部1回戦 埼玉栄 vs 新座第二

令和元年度学校総合体育大会中学校サッカーの部が20日に開幕。新座第二中学校と埼玉栄中学校の一戦は、新座第二がMF澤田陸希の劇的決勝ゴールで2ー1と勝利して2回戦進出を決めた。

序盤からセットプレーで押し込んだ新座第二は前半7分、澤田の左コーナーキックからFW樋口颯太がヘッドで落とし、混戦となったところをDF容貝遥輝が押し込んでゲームを動かす。

一方、立ち上がりは固さも見られた埼玉栄も球際でしっかりと寄せてセカンドボールを回収し、2年生FWの正木嶺乃介の突破や10番のFW樋口有斗のキープ力を生かしてチャンスメイク。前半はスコアを動かすことはできなかったが、それでも後半4分に左コーナーキックを獲得すると樋口のふわりとした球質のキックにファーサイドでDF渡邉航が決めて同点に追いつく。

終盤にかけては新座第二が再び押し返すも、埼玉栄も粘り強い守りで対応。時計の針は刻一刻と終了に近づく中でそのままPK戦に突入かと思われたが、最後の最後にドラマが待っていた。

後半アディショナルタイムを迎えた直後の30分、新座第二はセットプレーのこぼれ球にエリア外に構えていた澤田が右足を一閃すると、直後ビューティフルシュートが左サイドネット内側に突き刺さりこれが決勝点となった。2ー1で激戦を制した新座第二が2回戦に駒を進めた。

指揮官も「ここしかない」と絶賛 澤田陸希がビューティフルシュートで決勝点

「最後の方は体力的にすごくきつくて。ちょっと妥協しそうだったんですけど、最後応援もしてくれたので頑張ろうと思って走ったら良いところにボールが来た。最後はもう直感で蹴りました」。値千金の決勝ゴールでチームを勝利に導いたMF澤田陸希はそう言って笑顔を見せた。

後半アディショナルタイム、DF谷口晴梧の右サイドからのスローインからFW村木優作、樋口颯太と落とすと、こぼれ球に飛び込んだ澤田が右足を一閃。「しっかりと芯を捉えることができた」という会心のボレーシュートが鋭くサイドネットに突き刺さりこれが決勝点となった。

横田哲監督も「ここしかないというコースだった。いつも良いところにいてミドルを打つ機会は結構あるんですけど、今日のはいつもより、より綺麗でしたね」と賛辞を惜しまなかった。

小学校時から得意としているミドルシュートやキック精度を生かして逆サイドの裏のスペースに送るロングパスが武器。デ・ブライネ(マンチェスターC)やモドリッチ(Rマドリード)のプレーを参考にしているというピボーテは「今日みたいに苦しい試合が多いと思うんですけど、気持ち的にも体力的にも妥協せずに一戦一戦全力で戦っていきたい」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

埼玉栄 1-2 新座第二