関東高校サッカー大会埼玉県予選1回戦 国際学院 vs 本庄第一

関東高校サッカー大会埼玉県予選1回戦。埼玉工業大学会場第2試合は、国際学院高校が新人大会8強の本庄第一高校を2ー0で下した。国際学院は続く2回戦でふじみ野高校に敗れた。

試合開始から本庄第一がロングボール攻勢を仕掛ける中、国際学院は前半10分に右コーナーキックをニアでMF小河原龍太がフリック。ファーサイドでMF亀田留旺が詰めて先制した。

前半30分には自陣から複数人が連動する形で追加点。MF佐野佑真を起点に右サイドで受けた小河原が入れ替わる形でダイアゴナルに走り込むと、FW齊藤彪雅のポストプレーを佐野がワンタッチで前線に供給する。これを抜け出した小河原が今度は自らの足でゴールを揺らした。

一方、後半はさらに攻撃の圧を高めながらも、なかなか決定機を迎えられずにいた本庄第一は同28分に最大のチャンス。右サイドバックの大井秀悟のクロスにFW敷樋祐紀がピタリと合わせたが、ここはシュートストップを武器とするGK持田瞬也が好反応を見せてゴールは許さず。

その後もサイドアタックやセットプレーから連続して迫る相手に対し、キャプテンのDF穴見紀樹を中心に跳ね返し続けた国際学院が前半の2点を守りきり、2ー0で1回戦突破を飾った。

小河原が1G1A 2点目は標榜する「意図的にスペースをつく」動きが詰まったゴール

試合を通じて押し込まれた国際学院だが、前半の数多くない決定機を2ゴールに結びつけてゲームを有利に進めた。この試合で存在感を放ったのが右サイドで躍動した小河原龍太だ。

先制弾をアシストしたフリックも見事だったが、「オフ・ザ・ボールの動き」が武器のアタッカーが持ち味を発揮したのはやはり得点シーン。ハーフウェイライン右でパスを受けると、1トップの齊藤に叩きながら自らは中へ。齊藤の落としを佐野がワンタッチで前線に放り込むと、ここに走り込んできっちりと左足で決めて勝負の流れを手繰り寄せた。後半18分に足を攣らせて途中交代するまで右サイドからのダイアゴナルな動きやフリーランで脅威になり続けた。

「意図的に奪って、スペースをついていく動き」を標榜する国際学院にとってこの動きができているかは、チームがうまくいっているかのひとつのバロメーター。「ああいう攻撃が成功するとうちらしく攻められているし、点を決めきれなくても粘って守れるんじゃないかと思う。そういう意味で今日は前半に勝負できて良かったと思います」と酒井宏治監督は振り返った。

8強入りとはならなかったが、今季の主戦場は県1部のS1リーグとレベルアップの環境はある。「S1でいろいろなサッカーに慣れて、インターハイ、選手権ではどんなチームでも対応できるようにしたい」と語った小河原。厳しい舞台で揉まれながら、チーム力アップを目指す。

石黒登(取材・文)

試合結果

国際学院 2-0 本庄第一

2(前半)0
0(後半)0