埼玉国際サッカーフェスティバル U-16男子埼玉県選抜 vs パリ・サンジェルマン

埼玉国際サッカーフェスティバル・最終日。新高1が主軸となるU-16男子埼玉県選抜はパリ・サンジェルマン(フランス)と対戦して1ー1と引き分け。2分1敗の4位で大会を終えた。

立ち上がりは主導権の握り合いとなる中、埼玉選抜は前線の連動した動きからチャンスを作る。17分の場面ではDF大野海翔(浦和Jrユース)のクロスからFW川辺球尊(大宮Jrユース)のシュートはキーパーに弾かれてゴールならず。21分にはMF井野文太(FC LAVIDA)を起点に、右サイドバックの本間温士(FC LAVIDA)のクロスにFW高橋悠(浦和Jrユース)がボレーを狙っていく。

しかしなかなか得点できずにいると、前半22分に最終ラインのパスミスから決められ失点。前半は埼玉選抜が「6」、パリSGが「4」とシュート本数で上回りながら0ー1で折り返した。

1点を追う埼玉選抜は後半9分、川辺が敵陣で仕掛けてファールを誘い、自ら蹴ったフリーキックから相手のハンドリングでPKを獲得すると、これをゴール右下に流し込んで同点とした。

その後も体格で勝るパリSGに対し、球際でハードに戦いながら追加点を狙った埼玉選抜だったが、勝ち越しゴールを奪うことはできず。国際ユース最終戦は1ー1の引き分けに終わった。

真っ向勝負したからこそ見えたもの トップ下の井野「キープも全然できなかった」

「今日は最終日。総括的な意味でも自分たちの取り組んできたことを恐れずにチャレンジしてぶつけていこうと話していた。これから彼らが本気で上に行きたいのであれば、ただプロになりたいだけじゃなく、世界に打って出たいくらいの気持ちを持ってやってほしいと思っていたので、そういった中で選手たちもよくチャレンジしてくれたと思います」と田淵常夫監督。

この試合では体格で勝るパリSGに対し、マッチアップを避けるのではなく、あえて「人と人がぶつかるようなシステム」を組み「デュエル」「1対1」が起こるような状況を作り出した。

そういった中で選手は自らの課題と対峙。トップ下の位置で相手の190cm超ボランチと対面した井野は「日本で通用することが、今回海外のチームとやってほとんど通用しなかった。いつもはできているキープも全然できなくて、球際の部分も全部やられた」と、武器のキープをさせてもらえない状況に大きなショックを受けたという。普段はできていたことができない状況、これもまた世界のトップトップと真っ向からぶつかったからこそ得ることのできたものだ。

そのような想いは各選手の中にあるだろう。「世界は遠いようでそんなに遠くないし、近いようで遠い。やれるという実感と、ここは世界と日本では差があるんだというのをピッチの中で感じられたのは大きな意義があったと思います」(監督)。この経験から各々が足りない部分に取り組み、いつかこの試合がターニングポイントだったと言えるような活躍に期待したい。

今大会からキャプテンマークを巻く川辺が2戦連続弾となる同点ゴール

パリSGとの最終節。0ー1で迎えた後半9分、自らのフリーキックからPKを獲得すると芝に足を取られながらも「気持ちで」ゴール右に流し込んで同点弾。その後も両軍最多の5本のシュートを放つなど最後まで積極的な姿勢を見せたが、大会初勝利にはあと一歩及ばなかった。

今大会はなかなかチームとしてゴールが遠かった中で所属先の大宮アルディージャU-16戦のフリーキックを含む全2得点を記録した川辺は「このような素晴らしい大会で2ゴールを挙げたのはプラスに捉えていいことだと思うが、チームの勝利に貢献できずにまだまだ自分の未熟さを感じた」と語り、「大事なところでゴールを取るというのを自分の武器にしていきたい」と得意のドリブルからのシュートや、勝利に導く決定力に磨きをかけていくことを誓った。

昨年は主将の大澤朋也をはじめ、多く大宮ユースの先輩たちが関わる形で17年ぶりの国体V。その系譜を継ぐべく、今大会からキャプテンマークを巻く背番号11は「偉大な先輩たちが優勝したのでそれを僕たちも達成したいと思いますし、その目標に向けて努力していきたい。プレッシャーは良い意味で捉えて、それを逆にプラスに変えてやっていきたい」と前を向いた。

石黒登(取材・文)

試合結果

U-16男子埼玉県選抜 1-1 パリ・サンジェルマン

大会結果

優勝:大宮アルディージャU-16
準優勝:パリ・サンジェルマン(フランス)
3位:天安第一高等学校(韓国)
4位:埼玉県選抜

優秀選手
ビスチアブ・エル・シャデル(PSG)

最優秀選手
DF髙橋愛翔(大宮U-16)

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