高円宮杯 JFA U-18 サッカーリーグ 2018 埼玉S2リーグ順位決定戦 武南B vs 埼玉栄

S2リーグ順位決定戦(2日/昌平高校会場ほか)。生き残りをかけた武南高校Bと埼玉栄高校の第15位決定戦は、3ー2で逆転勝ちを収めた武南Bが来季のS2リーグ残留を確定させた。


勝った方が自力残留となるこの試合。先制したのは埼玉栄だった。前半5分、MF酒匂駿斗のパスからMF川崎廉がボールを運ぶと、最後は10番のFW春原尊が決めて早々に試合を動かす。

しかし武南Bも譲らず直後の前半6分に同点弾。左サイドバックの月森朝日とのアイコンタクトからエリア内に抜け出したMF大谷涼太がクロスを正確なトラップでシュートポジションに落とすと、そのまま右足を振り抜いてネットを揺らし、相手に傾きかけた流れを再び引き戻す。

すると勢いに乗る武南Bは前半11分、「練習からこの試合にかける気持ちが人一倍強かったのでやってくれるかなと思っていた」(津島公人コーチ)というキャプテンのMF谷地大輝がペナルティーエリア内の混戦を押し込んで逆転に成功した。その後も武南Bは前半34分にゴール前で得たフリーキックを、MF金子秀一郎が直接ゴールに突き刺して3ー1として試合を折り返した。

迎えた後半は2点を追う埼玉栄が猛攻を仕掛ける。前半15分、右からのクロスをDF荒井計太がドンピシャのヘッドで捉えるも、コースが甘く得点とはならず。30分過ぎには先制アシストの川崎が今度は自ら持ち込んで狙ったが、ここはキーパーの渡辺海斗が横っ飛びでセーブした。

埼玉栄は後半35分、スローインから混戦をDF奥田泰輝が詰めて1点差と迫ったが、あと1点が奪えず。3ー2で逃げ切った武南Bが今季のS2リーグ15位となり、自力での残留を決めた。

武南BがS2残留を決める! 同点弾の大谷「来年はトップで出てゴールで貢献する」

「結果だけを求めて」(津島コーチ)臨んだ一番。3ー1と2点リードで折り返した後半は埼玉栄のシュート7本に対し、1本と息を吹き返した相手の猛攻に押し込まれる展開になったが、終盤の失点1に抑えて3ー2で勝利し、苦しみながらも「残留」という結果を勝ち取った。

武南が再び全国の舞台に立つために、セカンドチームがトップに追随するポジションにいることは大きな意味がある。前半11分に勝ち越し弾、主将としてチームを牽引した3年生の谷地は「S2にいることで全然経験値も違ってくると思う。その経験値を生かして来年全国に出られるように頑張って欲しいと思います」と、後輩たちにリーグを残せたことに満足感を示した。

その谷地が「同じFWとしてすごいストライカーになってほしい」と期待を託す2年生の大谷はポストワークで仲間のプレーを引き出したり、一人で抜けることもできるオールラウンダータイプの選手。「来年は自分がトップで出て、ゴールでチームに貢献したい。新人戦、S1と最後には選手権のピッチに立って、埼玉の1位を目指して頑張りたいです」と力強く語った。

後半に盛り返すも1点及ばず… 稲垣監督「見直さなければいけない時がきた」

2点を追う後半は相手を押し込み、終盤には1点を返したがあと一歩及ばす。稲垣忠司監督は「結果的には残念」としつつ、「後半は3年生らしい必死な姿が出たのは良かった。後半あれだけできたというのは、自分たちはそれだけできたんだというのをちゃんと自信を持って、この先に繋げてもらえればと思います」とそれぞれの進路に進む3年生たちに言葉を贈った。

今年は新人戦、関東予選で8強に入ったが、総体は3回戦で、選手権予選では無念の1回戦敗退。「3年生が悔しい想いをした分も1、2年生たちが本当に挽回するんだというような、もっともっと強い気持ちを持って活動できるようにしてあげなければいけない。選手も私も含めてもう一回そういうところから見直さなければいけない時がきたのかなと」とした指揮官。S1リーグで優勝した昌平高校がプリンスリーグ昇格した場合はS2リーグ残留となるため現時点で来季の主戦場は決まっていないが、どちらにしても来年はひとつ変革の1年となりそうだ。

石黒登(取材・文)

試合結果

武南B 3-2 埼玉栄

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