全国高校総体サッカー 埼玉県東部予選2回戦 獨協埼玉 vs 松伏

高校総体東部支部予選2回戦。獨協埼玉高校と松伏高校の一戦は、前半1分のMF加藤拓貢の先制点を皮切りに開始15分で4得点を奪った獨協埼玉がその後さらに3点を加えて7ー0で勝利。獨協埼玉は6日の代表決定戦で3年連続の県大会出場をかけて越谷北高校と対戦する。


先制点は開始1分、獨協埼玉は自らのキックオフボールを得点に繋げた。早朝までの雨でピッチは所々緩い状態だったものの「右サイドはわりと乾いていた。スピードに乗っていけばいけるかなと思ってチャレンジしました」と加藤。股抜きから相手の背後を取ってエリア内に侵入するとこのプレーがPKを誘い、加藤自らがこれをゴール左に決めて早々に試合を動かした。

この先制弾で勢いに乗った獨協埼玉は前半8分、左サイドハーフの古園勇斗のクロスに「練習から意識してやっていた形」とMF寄江希が左足ボレーで追加点。前半11分には加藤の左コーナーキックから、187.5cmの2年生FW鈴木一朗がドンピシャのヘディングを突き刺してリードを広げると、さらにその4分後には再びセットプレーからMF仲村悠希のシュートの跳ね返りを鈴木が右足で冷静に押し込んでこの日2得点目。開始15分で4ー0と大きくリードした。

前半22分にはチームが指向する縦に速い攻撃から加藤が競り合いを制してサイドを突破すると、グラウンダーのクロスに最後はFW北川晴太郎が落ち着いてネットに沈めて5得点目。

松伏はその直後に獨協埼玉の最終ラインに対して、1年生MF松井翔大がプレスをかけてMF北條智也がキーパーのクリアをカットするも、相手ボランチに寄せられてシュートまでは打てず。

後半も獨協埼玉ペースで試合は展開する。MF川連陽平、MF丸田航輝の両サイドの突破から次々とチャンスを演出すると10分、ハーフタイム明けからトップにポジションを変えた古園が右の川連のクロスに合わせて6点目。39分には数人が連携してゴール前をこじ開けると、DF星野優輝のクロスにニアで丸田が詰めて7ー0とし、6日の支部代表決定戦に駒を進めた。

予選初戦の緊張感もある中で「最初の点数の入り方が良かった」と曽我部農生監督。先制点の他、この日はセットプレー、クロスと2アシストを決めた加藤は前半33分に負傷で交代したことを少し悔やみながらも、「自分のゴールでチームが活気づいたので良かった」と振り返った。

またこの日はサイド攻撃、特にニアに飛び込む形で得点を重ねた。「ニアで合わせる練習は多く取り入れている。それがうまく形になった」(古園)「そこには絶対に入れという感じ。狙っている形です」(丸田)。縦に速くを標榜するチームでひとつのストロングとなっている。

次戦に勝てば3年連続の県大会が決まる。「ここで出られなかったら次の後輩たちの代に影響すると思うのでしっかりと結果を残して、先輩たちはインハイで一個勝っているので、さらに越えてスタジアムにいけるように頑張りたいと思います」とキャプテンのDF太田佳佑。2得点の鈴木は「今日は1本外しているので次の試合はハットトリックを狙っていきたい」とした。

チームの大目標であるスタジアムでのプレーを実現するためにもまずは支部代表を決める。

石黒登(取材・文)

試合結果

獨協埼玉 7-0 松伏

5(前半)0
2(後半)0