[女子選手権]花咲徳栄、初戦29点に続き18得点圧勝! トップ下転向の田島が2戦連続4発、攻撃力アップで2大会ぶりVへ
令和7年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会の2回戦が23日に行われ、戸田惣右衛門会場では2大会ぶりの王座を狙う花咲徳栄が18-0で入間向陽に快勝し、ベスト8進出を果たした。
花咲徳栄は前半5分、2年生10番のMF柾谷雫がクロスからヘディングで先制ゴール。8分には左からのアーリークロスに走り込んだMF篠宮好香(2年)がGKを交わして追加点を奪う。
花咲徳栄はサイド攻撃や中央突破など、多彩なパターンで入間向陽のディフェンスを圧倒。また、「夏の遠征で鍛えたセットプレーを生かして、今日も相手よりも先に触る回数は多かったと思います」(須川主将)というセットプレーから長身のDF小池杏怜(3年)らが強さを見せた。
18分にCKの流れから柾谷が、22分にはMF米彩寧(2年)がヘディングで奪い、25分にはFW田島咲季(3年)が得意のミドルシュートで沈めた。26分には篠宮、31分には田島が決めると、終盤にはDF齋藤絢花、FW吉谷地世菜と1年生たちもゴールネットを次々と揺らした。
メンバーを入れ替えながら、後半もペースは落とさずに押し込んでプレー。2分にMF宍戸凜花(2年)が沈めると、9分、15分には田島が連続してネットを揺らし、この日4得点の活躍。16分にはFW堀内那実(1年)の右CKに前半から高さを見せていた小池が頭で流し込んだ。
52、57分には齋藤が決めて、田島に続きハットトリックを達成した。その後もFW西村暖(3年)、MF堅木風薫(3年)、MF丸茂楓歩(2年)がゴールネットを揺らした花咲徳栄が18得点で大勝。末貴光監督は「もうちょっとサイドから攻めたかったんですけど、よく工夫して攻めていた」と中に人数をかける相手に対し、焦れずに広げながら攻略しきった攻撃を評価していた。
田島は今大会からトップ下へ。指揮官も「良い味を出していた」というFWは、しっかりと中盤で収めながら、視野の広さを生かしてサイドへ配球。その中でもゴールに迫り続け初戦に続き、2試合連続の4ゴールを量産中だ。田島も「慣れないポジションだったんですけど、逆にミドルが打ちやすくなった」と好感触。自身1点目の場面では「日頃の自主練とかでよくシュート練習をやっていて、自分の得意な角度だった」と武器のミドルシュートが生きる機会も増えている。
準優勝だった総体予選後は、ポジションも含め、もう一度チームを再編成。「一旦インターハイでみんな0からのスタートになって、1からまたポジション争いの形になった中で、そこでより攻撃力が上がったと思います」(田島)。競争意識の中で成長。今大会は初戦で大宮開成に29得点。この日もメンバーを入れ替えた中で18得点と、2試合47点と進化した攻撃を見せている。
総体予選は決勝で昌平に1-0で惜敗。GK須川杏莉(3年)主将は「インターハイは相手に呑まれてしまった場面が多かった。だからこそ、全員で声を出してプレッシャーに負けないようにやってきた。最後の大会なので、楽しみながら悔いの残らないように戦っていきたいですし、全員で盛り上げながら優勝して、全国に行けるように頑張りたい」と静かな闘志を燃やしていた。
石黒登(取材・文)
試合結果
入間向陽 0-18 花咲徳栄
0(前半)9
0(後半)9