平成30年度彩の国カップ 城西大 vs 東京国際大FC

平成30年度彩の国カップは22日、準決勝の2試合が東京国際大学第1グラウンドで行われた。第1試合は東京国際大学FCと城西大学体育会サッカー部が対戦。両軍合わせて7つのゴールが生まれた乱打戦は東京国際大FCが4ー3で逆転勝ちを収め、3年連続の決勝進出を決めた。


先制点は城西大。前半6分、クロスにMF田中智也(西武台高)がシュート。一度はキーパーに弾かれたが、こぼれをFW青山和樹(秋田商業高)が右足で決めて早々にゲームを動かす。

立ち上がりに失点した東京国際大FCだが、前半19分にゴール前の混戦からMF外戸口遼(鹿児島実業高)が右足を一閃。キーパーの手を弾いたボールはそのままゴールに吸い込まれた。

再度勝ち越しを狙う城西大は、前半20分過ぎにコーナーキックからMF荒井太樹(帝京長岡高)が詰めるもボールは惜しくもゴール上に。直後には再びセットプレーから、田中が右サイドをえぐってクロスを入れるもDF石橋風穀(鹿島学園高)のシュートは芯を捉えることができない。

それでも連続して攻め続けると前半30分にスローインから田中がエリア内でハンドを誘ってPKを獲得。これをキーパーの逆をついて左側に蹴り込んで再び城西大がリードを奪った。

しかし東京国際大FCは直後のリスタートから同点弾。前半32分、MF伊藤駿(甲府U-18)が左サイドから中央にドリブルで切れ込んでラストパスを送ると、これにディフェンス登録ながらこの日は伊藤と2トップでコンビを組んだ主将の中島大智(磐田U-18)が「(伊藤が)相手をすごい引きつけてくれたので自分は落ち着いて流し込むだけでした」と角度のないところから逆サイドネットに決めて2?2に。さらに中島は前半ラストワンプレーで混戦から右足で勝ち越しゴール。ついにこの試合で初めて東京国際大FCがリードを奪って試合を折り返した。

後半15分にはMF小長井大夢(鹿島学園高)のクロス性のボールが、そのままゴールに突き刺さって城西大が再びスコアをタイに戻したが、東京国際大FCはその直後に試合を決める1点。

後半16分、DF宮下航輔(湘南Y)がボールを持つと「狙っていました」という伊藤がこれに反応して前線に走り出す。この日は日中30度を越す炎天下の中で体力的にも厳しい時間帯だったが、「みんな頑張っているのでやっぱり前が点を決めないといけないと思った」と、スピードで一気に抜け出すと最後は冷静に右足で決めてこれが決勝点。2度のビハインドを跳ね返した東京国際大FCが4ー3で難戦をものにして決勝の舞台、Nack5スタジアム大宮行きを決めた。

今年はすでにリーグが開幕。昨年は所属する関東サッカーリーグ2部で優勝(13勝3分3敗)を飾ったチームだが、2018シーズンは3戦を終えて1分2敗、得点も2点と苦しんでいる。

課題も多く出た試合だが、武藤真一監督は「リーグが始まって3試合良くない中で、選手たちは諦めずというか、やり続けていくということで共通理解をみんな持っていたので、最後までよく頑張ってくれたと思います。これを繋げないといけない」とリーグ戦の戦いも見据えた。

決勝の相手は3年連続でトップチームの東京国際大学となった。現チームにもトップを経験した選手が多い。1、2、3年とトップでプレーした伊藤は「一番燃えているじゃないですけど、トップを倒して天皇杯の本戦に出られるようにしたいと思っています」と闘志を燃やした。

「気持ちを持っているプレーヤー」キャプテン中島が2ゴール!

「2点ともめちゃくちゃシュートが弱くて。まぁなんですかね、執着心じゃないですけど、取りたいっていう気持ちがそのまま繋がってくれたのかなと言っておきます(笑)」。得点について尋ねるとおどけた中島だが、この日は得点以外でも精神的な部分でチームに貢献した。

指揮官曰く「気持ちを持っているプレーヤー」。自身も「足元とかは全然ないし下手くそなんですけど、気持ちを前面に出せる」と分析する。準決勝は先に失点する苦しい展開も手を叩きながらチームを鼓舞。「キャプテンとしてできるのは声をかけることくらいしか思い浮かばなかった。一声一声「しっかりやろうぜ!」と声だけでもかけようと思っていました」。

この日は後半33分にピッチを後にしたが、最後まで気持ちを前に出してチームを牽引した。

本職はセンターバックだが、いまはフォワードとの2本柱でプレー。「先週のリーグ戦はセンターバック、先々週はフォワード」と、前に後ろにチームに欠かせない存在となっている。

中島にとってもトップはかつて所属したチーム。「やっぱり悔しい想いもしているし、勝ちたい気持ちもすごくある」。どこで出るにせよ、気持ちを押し出したプレーで勝利を狙う。

石黒登(取材・文)

試合結果

城西大学体育会サッカー部 3-4 東京国際大学FC

2(前半)3
1(後半)1

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