[総体]川口市立、立教新座に逆転勝ちで3回戦へ! 関東予選では正智深谷を下し初の県8強、2大会連続の準々決勝にあと1勝
令和7年度全国高校総体サッカー大会埼玉県大会2回戦が3日に埼玉スタジアム第4Gほかで行われ、川口市立と立教新座が対戦。川口市立が2-1逆転勝利を収め、3回戦進出を決めた。
両チームは今季S2リーグ開幕戦で対戦し、川口市立が2-0で勝利。この日も川口市立が立ち上がりから圧力を掛けていったが、リーグ戦のリベンジを狙う立教新座も10番MF森岡怜央(3年)主将を中心にパスを繋ぎながらMF中西栄斗(3年)の仕掛けなどでチャンスを作る。
9分にはFW田口翼(3年)がパンチ力のあるミドルシュート。ここは川口市立GK高梨結生(3年)の好守に遭ったが、最初の決定機を作る。すると15分、森岡がハーフウエーライン付近から左足を一閃。これが右ポストをかすめながらゴールに吸い込まれ、立教新座が先制した。
先攻を許した川口市立だが、「失点してからも自分たちの流れでできていた」(齋藤)。中盤でセカンドを回収しながら前へ。前半はセットプレーも含め相手の倍の6本のシュートを放った。
後半は相手の下がったラインに対して、ラインブレイクのボールや剥がしていくプレーを確認。10分にはFW杉田響(3年)が相手DFの裏に抜け出し、グラウンダーのクロス。混戦のこぼれ球を10番MF齋藤羽(3年)主将がダイレクトで狙ったが、惜しくも枠を捉えきれなかった。
それでも川口市立は13分、MF阿部竜季(3年)の左CKをファーサイドでDF阿部龍大(3年)が折り返すと、FW浅田奏汰(2年)が収めて反転シュート。こぼれを齋藤が蹴り込んで同点に追いつく。さらに30分には杉田のロングスローをニアでDF其田瑞生(3年)が頭で反らすと、ゴール前に入り込んだMF矢口大翔(2年)が押し込んで加点し2-1で逆転勝利した。
岩井厚裕監督は「いろいろなことが起こるのが試合なので、そういうところから跳ね返せないとダメ。そういう意味では今日は跳ね返せた」と、先攻を許しながらも逆転勝ちまで持っていったところを評価した中で「やっぱりチャンスがあっても決められないとか、パスミスが多いとか、そういうところはもっともっと練習からこだわっていかないと。普段から言っているんですけど、そういうのを本当に真剣にやっていかないと、もうひとつ上にはいけないと思う」と話す。
川口市立は昨年、1年目の県リーグでS2Aリーグ5位と結果を残した一方、トーナメントではなかなかS1勢の壁を突破できず。今年は「しっかり自分たちより強いチームに勝って、良い成績を残せるように頑張りたい」と齋藤主将も本格シーズン前に話していた中で4月の関東大会予選では正智深谷を下し、チームとして初の県8強に進出。S2リーグでも現在4位に位置する。
岩井監督も「まだまだここから」とする中で「リーグ戦や正智戦もそうですけど、やっぱり粘り強く守備できるようになってきたなというのはある」。一方でさらに上の景色を狙うためにはチャンスを確実にゴールに沈める技術やアイデア、判断力、守備においてもボールホルダーに対して限定をかけながらプレッシャーをかけていくという部分はこだわってやっていきたい部分だ。
齋藤主将は「やっぱりこの試合で出た反省とかもしっかりと生かしていきたいですし、次も来た相手に対して全力で自分たちの力をぶつけられればいいなと思っています」と意気込み。自陣、敵陣ゴール前でのクオリティにもこだわりながら、まずは2大会連続の県8強入りを勝ち取る。
石黒登(取材・文)
試合結果
川口市立 2-1 立教新座
0(前半)1
2(後半)0