[新人戦]武南、大宮南に逆転勝ちで準々決勝へ!冬は「技術」に注力しフェスティバルや大学生相手のTMで手応えも
8日、令和6年度埼玉県高校サッカー新人大会1回戦が行われ、大会3連覇のかかる武南は大宮南と対戦。先制点を許したが、前半のうちに逆転すると5-1で勝利し、準々決勝進出を決めた。
大宮南は前半3分、10番のMF鍋谷航琉(2年)主将がペナルティキックを沈めて先制した。
武南は前半、押し込んでゲームを進めたが、いつもなら繋がるような場面でパスのズレも。その中でも「自分の長所はやっぱりドリブル。前半は自分の特徴を出せて、ドリブルでチャンスメイクできたと思います」と話すドリブラーのMF渡辺悠(1年)が得意の縦突破で存在感を放つ。
12分、渡辺が勢いを持って縦に仕掛けると、マイナスのクロスにMF有川達琉(2年)がインサイドで合わせて同点ゴール。さらに22分には再び左からの展開で渡辺のアシストをMF小山一絆(1年)が豪快にゴール右隅に蹴り込んで前半のうちに逆転に持っていくことに成功した。
後半は名門の10番として2年目を向かえた有川がドリブルとワンタッチパスをうまく使い分けながらリズムを作り攻撃をリード。7分には連続攻撃から途中出場のMF八百川尚輝(1年)がこぼれ球をゲットし、12分には有川のラストパスから今年はボランチとしての活躍が期待されるMF田中理月(2年)が3列目から抜け出してダイレクトシュートで決めて一気に突き放す。
16分には八百川がカットインからスルーパス。これに抜け出したFW塚田恵斗(1年)がスライディングシュートで奪って5-1とした武南が3連覇へ向け、まずは難しい初戦を突破した。
この冬は技術の部分にフォーカスしてトレーニングを行ってきた中、波崎ユースカップでベスト4、新春のニューバランスカップでも8強入り。また、フィジカルで勝る大学生相手のトレーニングマッチでも前半押し込まれても、後半は圧倒するようなこともできてきているという。
内野慎一郎監督も「判断でボールを扱っていくあたり、ドリブルで仕掛けたり、相手を抜いたりっていうのを単なる1対1じゃなくて、ゆっくりなところからボールタッチとかを見ながら、周りの状況を見るトレーニングや情報を取るトレーニングだったりっていうのをすごく中心に、ガチャガチャした強度のある中でやっていたのでその雰囲気はすごく出ていると思う」と話す。
また、有川は「波崎やニューバランスでは強いチームとやれた中で新チームの良さも出せた。去年と比べてプレスが全然違くて、みんなで連動して守備から攻撃だったり、攻撃から守備っていうのができて、取られた後も早くて、そういうのは去年はなかったかなって」と手応えを語る。
この日の試合ではできた部分もあった中で、守備の部分のパックや攻撃面でも相手の密集に対してそれを広げる動きやドライブする回数が少なかったことは次戦に向けての反省ポイントだ。
「とりあえずこの大会はサブメンバーも含めて技術的なところのレベルアップは絶対。その技術がどれだけ上がってくるかでゲームの内容も変わってくる。戦術を入れたってボールが使えなかったらやっぱり何も始まらないと思います。その辺も含めて、やっぱり技術っていうのは上げたい」(監督)。技術の部分にこだわりながら、今後を戦っていくために必要なベースを作る。
石黒登(取材・文)
試合結果
大宮南 1-5 武南
1(前半)2
0(後半)3