[新人戦]浦和西、南稜との打ち合い制し3回戦へ。出られない人の分も「しっかり責任を持って」DF佐々木が決勝点!
令和6年度埼玉県高校サッカー新人大会の支部予選会2回戦が19日に行われ、南部支部では浦和西と南稜が対戦。点の取り合いとなった一戦は3-2で浦和西が勝利し、3回戦に進出した。
浦和西は前半11分のFW篠原玄太朗(1年)のシュートは惜しくも枠を捉えきることができなかったが、その直後の13分、MF古谷倫(1年)がドリブルで切り込み、自ら決めて先制した。
25分にも古谷がこぼれ球を右足ダイレクトで決定機。しかし、その後はうまく攻めることができず、ボールロストも。「途中からゴールに向かう意識が低くなって、選手もちょっと見る状態が増えてしまった」と多田鉄平監督もいうように、中盤以降はシュートまで繋げる回数が減った。
後半は3人目の動きを意識。MF末岡芽生(1年)が起点となり、連動しながらチャンスを作る。
しかし、なかなか決めきれずにいると、22分、南稜はエリア内で倒されPKを獲得。これをMF藤木大輝(2年)がど真ん中に蹴り込んで同点に追いつくと、ここからゲームが一気に加速する。
浦和西は24分、左サイドから始まった攻撃から途中出場のMF林孝太郎(2年)を経由し、こちらも後半からピッチに立った右WBの太田陽斗(2年)がシュート。これは前に出たキーパーのセーブに遭ったが、こぼれ球を10番のMF加藤徠(2年)が流し込んでもう一度突き放す。
一方、南稜も27分、DF大久保俊介(1年)のアシストから途中出場のFW市川千豊(1年)右足を振り抜いて再び同点に。それでも浦和西は33分だ。篠原が前から寄せてボールを奪うと、後半途中からCBから左WBにポジションを移した佐々木颯太(2年)がサイドを抜け出す。
「とりあえずゴールに向かって、寄せてこなかったら打とうと思っていた」という佐々木はドリブルでひとつ持ち出すと一度中を確認し左足一閃。ネットに突き刺しこれが決勝点となった。
この日は主力DF中島蹴弥(2年)が怪我でベンチ外に。「それで自分が代わりに出ているんですけど、自分が出ている分、しっかり責任を持ってやろう」と臨み、チームを勝利に導いた。
今冬は中島ら、主力に怪我人や体調不良者が出たこともあり、満足にトレーニングすることができず、「厳しい戦いになるのは予想できていた」(監督)。初戦から難しいスタートとなったが、その中で課題を感じながら「1個でも勝ち進んで良い経験をさせてもらえたら」と指揮官は話す。
昨年度の新人戦からエースナンバーをつける加藤は、「多田先生も言っているように、負けて得るよりも、勝って得るものの方が断然多いと思う。これからどんどん勝ち続けて、得るものを大きくしていって、インハイや選手権に繋げていきたい」というように勝ち進めながら成長する。
石黒登(取材・文)
試合結果
南稜 2-3 浦和西
0(前半)1
2(後半)2