[関東U-18女子]最終節を残し、昌平が関東1部昇格! セカンドも来季は県1部の舞台へ

昌平の関東トップリーグ昇格が決定! 関東U-18女子サッカーリーグ2部の第13節が8日に行われ、昌平は1-0で流通経済大柏に競り勝ち、最終節を残して来季の関東1部昇格を決めた。

引き分け以上で昇格圏の2位が確定する昌平だったが、前半は相手のプレッシャーの速さに苦戦。素早い寄せでトラップ直後を狙われ、触られて相手ボールにされるなど難しい時間が続いた。

それでも後半は指揮官も「攻守においてめちゃくちゃ効いていた」と話すMF山田仁菜(2年)が中盤で繋ぎ役となり、ボールを動かしてペースを握ると67分、この日途中出場のMF福島紗羅メヘル(2年)のアーリークロスからMF勝山あゆみ(2年)がボレーで合わせて先制した。

その後も昌平は前半惜しいシュートを放った10番MF佐藤李那(3年)が中盤から持ち出しながらチャンスメイク。79分には佐藤のドリブルを起点に、勝山のクロスからFW松井美優(2年)がヘディングで合わせたシュートは惜しくもゴールとはならなかったが、良い場面だった。

守備面では前節、県予選でも主力を務めたDF小室瑠花(2年)が負傷。この日はメンバーを外れた中で代わって出たDF水本菜々(3年)が1対1に、フィードに穴を埋めるプレー。DF津久井小夏主将、DF森居杏桜との3年生3バックが安定したパフォーマンスで失点0に抑えた。

これで勝ち点を「27」まで伸ばした昌平が2位を確定させ、来年度の関東トップリーグ昇格が決定。森田光哉監督は「今後、例えば全国リーグみたいな、プレミア構想みたいなものがもしあるのだとすれば、やっぱり関東1部にいて、強豪のクラブチーム、高体連のチームとやりあっておかないと戦ってはいけない。そこの場に行けることは大きい」とレベルの高い環境を歓迎する。

また、今季はセカンドチームも県2部リーグで優勝。来季は県1部に上がることが決定済みで嬉しいダブル昇格となった。「埼玉県の1部にセカンドが昇格できるっていうのは、やっぱりベスト4以上の強豪の高校がいる中で、うちにとってはもう育成っていう部分でメリットが大きい」。

この夏、インターハイを制し初の日本一に輝いた男子もトップが世代最高峰のプレミアリーグにいる中でセカンドがS1リーグを戦い成長。底上げという意味でも大きな役割を担っている。

2年前までは男子のコーチも務めた森田監督は「僕もセカンドを見ていた経験がありますけど、やっぱり育成っていう部分では来年度のチームを構想し、考えていく上ではすごく重要なこと。「育成しながら、勝ちにこだわる」っていうところはやっぱり総監督の藤島(崇之)がずっと言っていることなので、うちの良さが発揮できる場が来年度あるかなと思います」と語った。

今季は前期を5勝2分の無敗という成績で終えた中で後期は暁星国際、前橋育英に敗れ(ともに1-2)、星槎国際湘南に引き分ける(1-1)など、なかなか勝ち星を拾えない試合が続いた。

この日も前半苦しんだ中で森田監督も「流経さんもすごく夏前にやったときよりも個として、チームとしても伸びている印象を受けましたし、その中でうちが伸びていない、力が追いつかれているっていうところは別に強がるつもりもなく真摯に受け止めないといけない」。チームとして初めて体感するプレッシャーやその中でもチャレンジしなければならないところもあり、苦しんでいるのは事実。その中でももがきながらも勝ち取ったこの日の勝ち点3は今後に繋がる。

29日には初の選手権が開幕。初戦は秀岳館(熊本)と激突する。山田は「自分たちの良さを生かして絶対に勝って、2回戦も連戦だけどみんなで乗り切って、最後決勝まで行けるように頑張りたい」とし、水本は「このチームは絶対に勝てると思う。チームで一体感を持って、3年生の集大成としても絶対に全国で良い結果を残せるように、自分自身もベンチだとしても、スタメンだとしても自信を持って緊張せずにやりきれるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 1-0 流通経済大柏
0(前半)0
1(後半)0