[学総]埼玉栄中がエース・宇山弾を守り切り8強入り!主力に急遽アクシデントも代役CBが穴を埋める働き
令和6年度学校総合体育大会中学校サッカーの部は23日、3回戦が行われた。優勝候補の一角・埼玉栄中は川口戸塚西中と対戦。開始早々に挙げた1ゴールを守りきり、1-0で勝利した。
埼玉栄中は前半4分、10番FW宇山尊(3年)が中盤でボールを持つと「前が開けていたので、もう打つしかないなと」。ドリブルで運び出すと、まだ距離を残していたが、果敢に左足を一閃。シュートはグングンと伸びながらキーパーの上を越してネットに突き刺さるゴラッソとなった。
一方、先制を許した川口戸塚西中もクラブチームからの転籍組も含め、攻撃力を持ったチーム。トップのFW山田侑輝(3年)をターゲットにMF森﨑健登(3年)、MF金子琥祐(3年)、MF折笠丞(3年)の推進力のある2列目がどんどんと前に飛び出していきながらゴールに迫った。
埼玉栄中は中盤以降、押し込まれる時間も増えたが、その中でも宇山が中盤でボールを引き出し時間を作るプレー。34分にはMF松井仁(3年)のカットインシュートが惜しくも枠を外れた。
後半は川口戸塚西中がさらにギアを上げる。9分には森﨑がドリブルで持ち出し左足シュート。さらに続く10分にはMF笹沼歩輝(3年)からのパスを金子がと、連続して決定機を迎える。
しかし、埼玉栄中も最後のところで粘り強い守備。この日は主力CBの田口周篤(3年)が直前の体調不良でスタートに間に合わないアクシデント。その中で急遽出場したDF井ノ下平悟(3年)は「不安な気持ちもあったんですけど、声をかけて、ラインも揃えて、みんなでまとまって守備ができたと思います」。個人でもファーストディフェンスで取り切る場面も。指揮官も「賢い子。よく走ってくれますし、身体も張れる選手なので特に心配はしていなかった」と話す。
また、「周篤がいない時に平悟が出て、練習試合とかもやっていて、1年生大会とかもそんな感じだったのであまり不安はなかった」と話すCB溝口晴(3年)が井ノ下がファーストに行った際のカバーリングを徹底。クーリングブレイク明けからは田口もピッチへ。なんとか1点を返したい川口戸塚西中は20分、笹沼が中盤のルーズボールを拾い、ミドルシュートで狙ったが、枠を捉えきることができなかった。そのまま1-0で勝利した埼玉栄がベスト8進出を決めた。
この日は耐えるプレーも多かったが、その中でも初戦の本庄南中戦に続き、2試合連続の無失点を継続。佐瀬裕大監督は「練習ゲームの相手とかも良いチームとやってきたので、耐える力とか、守備力っていうのはもう自信を持って彼らもやっている。そこからのカウンターとかがしっかりハマれば、もっと勝ちきるチームになっていけると思う」とアタック時の精度を課題に挙げた。
石黒登(取材・文)
試合結果
埼玉栄中 1-0 川口戸塚西中
1(前半)0
0(後半)0