[高校女子]連覇を狙う花咲徳栄、セットプレー2発で新人戦準Vの本庄第一を下す

高校女子の令和6年度学校総合体育大会埼玉県大会の準々決勝が3日に行われ、連覇を狙う花咲徳栄は2-0で新人戦準優勝の本庄第一を下した。6日の準決勝では川口市立と対戦する。

立ち上がりは一進一退の展開に。本庄第一は1年次からのレギュラーで今年はキャプテンマークを巻くMF小池樹里(3年)が扇の要を担いつつ、10番のFW玉置夢華(2年)を起点に攻撃。13分には玉置が前線でディフェンスのボールを引っかけドリブルからのシュートで迫った。

花咲徳栄・末貴光監督は「前半はちょっと間延びしたところがあって、ボランチとシャドーの間、前の選手の間とかでセカンドボールを拾われちゃって、計算通り行かなかったですね」と振り返る。それでも引水以降は徐々に修正。後半は高い位置でセットプレーを獲得しながら攻め込んだ。

すると後半13分、FW柾谷雫(1年)の左コーナーキックの跳ね返りをMF米彩寧(1年)がヘディングでプッシュ。これが相手のオウンゴールを誘い、花咲徳栄が先制した。その後もスローインから、21分、24分には「前回、前々回の試合はゴールに向かってプレーできなかったので、今回はゴールに向かってプレーしようと思った」と話す柾谷が惜しいシュートを放っていく。

28分には米の右コーナーキックをファーで今春から左のストッパーに挑戦中の井上らら(3年)がヘディングで折り返し、最後はDF土肥七々莉(2年)が沈めて2-0とし勝負を決定づけた。

2点に繋がったセットプレーは、専門のコーチを招き、こだわってやってきた部分。初戦となった松山女子戦は不発だった中で「またもう一度見直して、良い形で取れた」(監督)。DF宍戸楓花(3年)主将も「練習してきたセットプレーで得点できたことは、本当に良かった」と話す。

また、末監督は「結局セットプレーを取った時も流れの中で良い攻撃で終わっている。セットプレーの点なんですけど、その前の課程も良かったと思います」と「その前」のプレーを評価する。

「前までは前に蹴っていることが多かったんですけど、最近は近くで繋いで落としたり、前に蹴ったり、斜めのボールとかクロスのボールも増えてきているので、そういうところで攻撃の幅が広がったと思います」(宍戸楓)。変化をつけつつ対角のパスからMF丸茂楓歩やMF宍戸凜花といった勢いのある1年生がポケットを取り、コーナーキックを繋げたことが得点に繋がった。

守備では新人大会以降、3バックにトライ。指揮官は「まだ十分じゃないんですけど、今日はいままでの中では一番、だんだんとその持ち味を出せるようになってきたかな」と手応えも見せた。

石黒登(取材・文)

試合結果

花咲徳栄 2-0 本庄第一
0(前半)0
2(後半)0