昌平が市立浦和との乱打戦を制す!昨年は新人戦組から複数枚が全国で活躍、今年も個人昇格&結果を目指す
令和5年度埼玉県高校サッカー新人大会の2回戦が12日に昌平高会場ほかで行われ、プレミアリーグEAST所属の昌平と市立浦和の一戦は乱打戦の末に昌平が5-4で制し4強に進出した。
昌平は1回戦の川口市立戦で立ち上がりが悪かったこともあり、そこの部分を修正。入りから強度高く、前線から連動してディフェンスで制限をかけ、相手コートで押し込んでプレーした。
すると前半17分、連続したショートパスで崩し、MF中松陽太(2年)のラストパスをFW中村公亮(2年)が得意のコントロールシュートで決めて先制した。さらに22分には前で奪いきり、MF冨田邦元(2年)のスルーパスからMF甲斐田裕大(2年)が流し込み追加点とした。
直後にもMF岩谷勇仁(2年)のロングシュートがクロスバーを強襲。2-0で折り返した後半12分には「フリーになる動きを意識していて、一歩引いて相手の視野から消える」ポジショニングを心がけていたという中村が甲斐田のマイナスのパスをフリーで打ち抜いてゲットした。
15分にフリーキックからの混戦を市立浦和CB高橋遥斗(2年)に押し込まれ1点を返されたが、22分にDF森井智也(2年)が、26分に岩谷が抜け出して決め5-1とリードを広げた。
一方、市立浦和も後半に入り、大学サッカーを見据えサイドバックにチャレンジ中の田中悠真(2年)を前線へ。俊足FW横井葵(2年)との2トップにし、前にポイントを作ると徐々にその形がハマり始め、30分、高橋快のフィードに抜け出した横井が追撃の起点となる1点を返す。
39分にはDF田邉快斗(2年)が左サイドを破り、クロスから再び横井が流し込んでこの日2点目。勢いに乗る市立浦和は42分、チームの1点目にも繋がった10番MF高橋隼(2年)のキックから途中出場のMF村上光希(2年)がヘディングで決めて最終的に1点差まで迫った。
同点ゴールとまではいかなかったが、後半だけ見れば3-2とリードする形に。高橋隼は「後半は相手の圧力をうまく裏返せた部分もあった。去年から出ている選手も多くて、攻撃に関してはかなり自信を持っている」とし、「去年達成できなかった県ベスト4以上が目標。練習の中から昌平基準で強度を上げていって、今回を上回れたら」と関東予選でのステップアップを誓った。
昌平は後半、中村らを下げたことで前半のように前からの守備がハマらず、相手の狙いとする長いボールを許した部分もあった。鈴木琢朗コーチはそこの部分を反省しつつ、チームの経験値とか底上げという意味ではいろいろ選手が使えたので良かったのかなとは思います」と話した。
今大会も昨年に続き、S1(県1部)リーグを戦うメンバーたちが中心だ。昨年はこの新人戦を経験したMF前田大樹やMF西嶋大翔(ともに3年)が全国の舞台で躍動。現2年生でもFW鄭志錫やU-17日本高校選抜候補GK佐々木智太郎がこの大会から1年をスタートさせている。
今年もサイドバックとしてトップチームでも主戦を張りそうな中松や鄭とは違った特徴を持つ中村ら、上の舞台でも期待したい選手たちがアピールを狙いながら、同時に結果も目指していく。
石黒登(取材・文)
試合結果
昌平 5-4 市立浦和
2(前半)0
3(後半)2