経験値のある後ろが耐え、セットプレーで一刺し 埼玉平成が西武文理を下し川崎F佐々木旭擁した2017年以来の県大会へ
令和5年度高校サッカー新人大会・西部支部の準決勝が1月28日に西武台会場で行われた。第2試合は埼玉平成が2-1で西武文理を下し、県大会出場を決めた。決勝では西武台と対戦する。
埼玉平成は前半、我慢する時間帯が続いたが、去年からの経験値を持つCB落合楓(2年)主将や守護神の岡田大夢(2年)、右SBの小島陽夢(2年)といった選手たちがしっかりと守備。また、イタリアとのハーフのCB小池正喜(2年)が持ち前の陽気さでチームをもり立てた。
指揮を執る三島伸也コーチも「そこが一番大きいのかなと。いつも通り1個1個当たり前のことをやっていこう、しっかり守備を戻って準備してやろうと。去年もそうだったんですけど、そこがしっかりできれば、いろいろなことが転がってくるんじゃないかというのはあった」と話す。
すると今年の武器のひとつであるセットプレーでネットを揺らす。前半ラストプレーとなった40分、小島の右コーナーキックからMF佐藤快琉(2年)がニアでヘディングで沈め、先制した。
一方、前半は点が奪えなかった西武文理も後半5分、MF佐野大海(2年)が高いキープ力を見せ、DF奥富康太(2年)のシュートのこぼれ球をFW水谷遥(2年)が決めて同点に追いつく。
しかし、埼玉平成はその4分後、再びセットプレーから得点した。右コーナーキックで小島のキーパーの上を越しながら巻くボールをMF伊勢亀譲(1年)が押し込み、勝ち越しに成功した。
その後も小学生の時にキックボクシングで日本チャンピオンになった異色の経歴を持つFW新田礼人(1年)がゴールに迫り、今年インサイドハーフを志願した佐藤が運び出しやスルーパス、カットインでチャンスメイク。守備では落合が安定して弾き返し続けるなど2-1で勝利した。
3回戦の山村学園戦はインフルエンザでメンバーの半分がいなかった中で1-0で勝利。三島コーチも「意外と我慢強い学年なのかな」と話す。新人戦の県大会は川崎フロンターレDF佐々木旭を擁した2017年以来。「1試合でも多くできれば」と7年ぶりの戦いに意気込みを語った。
石黒登(取材・文)
試合結果
西武文理 1-2 埼玉平成
0(前半)1
1(後半)1