埼玉栄は高石の1G2Aで初戦3発発進! チームの中心は主体性を持って引っ張る3年生

令和5年度高校女子サッカー選手権大会は8月29日に2回戦の第2日がSFAフットボールセンターほかで行われ、埼玉栄と久喜の一戦は3-0で埼玉栄を制し、ベスト16進出を決めた。

埼玉栄は丁寧に繋ぎながらチームのストロングである10番右SH高石夏海(3年)を起点にアタック。中盤ではMF土岐眞琴(2年)やMF田中ひより(2年)がボールを握りながらプレーした。その中で前半7分、田中を起点に、高石のアーリークロスに土岐が走り込んで先制した。

一方、久喜も集中したカバーリングを見せていた主将のDF髙見桜香(3年)を中心に粘り強い守備を見せて追加点は許さない。それでも埼玉栄は後半14分に高石のクロスからMF津島心音(1年)が追加点。さらに20分には土岐の左コーナーキックから高石が決めてダメを押した。

10番の高石は1ゴール2アシストと全得点に関わる活躍。「クロスと1対1、あとはスピード、その3つは自分の武器。いつもよりは動きは良くなかったし、クロスの精度もあまり良くなかったんですけど、結果的に得点に繋がったことは良かったんじゃないかなと思います」と話した。

「今年は本当に3年生が中心となって、自分たちでいろいろ考えてプレーも表現しようという形で入ったので、立ち上がりからシンプルにやりたいことをやって、できるだけ早い時間帯で取りたい形で取れたので、そこが多分自信にも繋がる展開になったと思います」(村田雄監督)

引退した選手もおり、現在残っている3年生は3人。「その中でも自分たちの最上級生としての責任とか、引っ張っていかなきゃいけない責任とか、そういうのは3人で共有して、自分らが、っていうのをもとにやってきて、主体的にできたことは良かったんじゃないかなと思います」と高石主将。力強い3年生に牽引されながら今年は新人戦、総体でベスト8と結果も残している。

今大会はもうひとつ上にチャレンジするために、この夏はエスパルスカップなどで県外の強豪に揉まれ、貴重な経験値を積んできた。高石は「本当にベスト4に懸ける想いっていうのは、ほかのチームもそうですけど、強く持ってきて、前回の総体の悔しさをもとに夏も合宿だったり、練習だったり、試合だったりっていうのは頑張ってきたつもりなので、そこに向けてチームもひとつになっていると思う。あとは結果を出すだけ。絶対にこの壁を越えたい」と力強く語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

埼玉栄 3-0 久喜
1(前半)0
2(後半)0