プレミア初参戦の昌平は2試合連続ドロー 「負けない強さ」から「勝ち切る強さ」へ

求められるのは勝ち切る強さだ。高円宮杯プレミアリーグEASTの第2節が8日に行われ、ホーム初戦となった昌平は柏レイソルU-18と対戦。前半23分にFW小田晄平(3年)の2試合連続弾で先制したが、前半終了前に一瞬の隙を突かれて失点し、開幕戦に続き、ドローとなった。

昌平は立ち上がり、高い位置からプレスをかけて中盤でボールを回収し、ペースを握った。そして前半23分、中盤でボールを引っかけ、そこから切り替えの速いアタック。MF土谷飛雅(3年)がクロスを送ると、ゴール前に抜け出した小田がドンピシャのヘディングでゴールを割った。

土谷から小田のラインはFC東京U-18戦に続き、2戦連発。小田も「飛雅は本当に一番最初に自分を見てくれますし、それはもうLAVIDAの時代からそう。そこら辺はもう感覚でやっている感じ。本当にそれはチームのひとつの武器かなと思います」と話すホットラインから先制した。

しかし、この日もリードを保って折り返すことができない。43分、尾間木サッカースポーツ少年団育ちの柏U-18FW大木海世(3年)に一瞬の抜け出しを許し、同点ゴールを与えてしまう。

後半は土谷やCB石川穂高(3年)主将のキックからチャンスメイク。16分に石川のフィードから MF大谷湊斗(2年)が、18分には土谷のキックにMF前田大樹(3年)が抜け出したが、最後の部分で足や手が伸びてくる相手の粘り強いディフェンスに遭い、ゴールに繋げられない。

柏U-18はトップチームに所属するMF升掛友護の実弟で、さいたま南浦和中出身のMF升掛壮梧(2年)が29分から出場。升掛はこれがプレミアリーグデビューとなった。昌平は終盤、セットプレーのこぼれ球を右SB田中瞭生(3年)が狙ったが、シュートはわずかに上に外れた。

初のプレミア参戦から2戦連続のドロー。J下部相手にも押し込む展開は作れている中で、最後の崩しの部分では課題も見えた2試合に。石川も「前半の決めたシーンはすごく良かったですけど、それ以外の攻撃のバリエーションだったり、勢いというのがあまりなかった」と振り返る。

「負けない強さ」から「勝ち切る強さ」へ。試合後には選手たちだけで長めのミーティングを実施。綿密なすり合わせも行っていた。次節からはU-16日本代表MF長瑠喜、MF山口豪太の1年生コンビも合流予定。競争もさらに激しくなる中で、切磋琢磨しながら初の勝ち点3を狙う。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 1-1 柏レイソルU-18
1(前半)1
0(後半)0