宮代百間が目標としてきた県大会で1勝!3年生たちが勝利とともに目指すもうひとつのミッションとは?

令和4年度学校総合体育大会が開幕し、16日は1回戦の12試合が行われた。宮代百間と蕨第二のカードは3-1で宮代百間が勝利を収めた。勝った宮代百間は2回戦で秩父第一と対戦する。

宮代百間は前半15分、主将で10番のMF山田莞慈(3年)がタメを作り、ラストパス。これをFW増山勇翔(3年)が右足で豪快に叩き込み先制した。さらに30分には積極的に足を振り抜いていた山田がGKの位置を見てセンターサークルから超ロングシュートを決めて突き放す。

後半1分には抜け出した増山がこの日2点目を流し込んで3-0とし、試合の趨勢を決めた。

蕨第二は前半、セットプレー絡みで何本か惜しいチャンスを作っていたが、ネットを揺らすことが出来なかった。3失点後は割り切って攻勢へ。10番FW黒木剛明(3年)を中心に迫ると、19分にはMF水上陽翔(3年)の左CKから黒木のヘディングが決定的だったが、ここは宮代百間GK小堺悠斗(3年)の好守に阻まれゴールとはならず。ATを迎えた30分に黒木の左CKからFW大野結翔(3年)がバックヘッドで沈めて1点を返したが、反撃もここまでだった。

1980年の第11回全国中学校サッカー大会で3位に入っている宮代百間だが、近年はなかなか県大会に進めず。それでも今年は埼葛代表決定トーナメントを勝ち上がり久々の出場を決めた。

チームが求めてきたのが「応援されるチーム」。今年から顧問となった髙橋克志監督は「やっぱり見ていて気持ちいい、やっている選手が気持ちよく終われる。それを見ていて、応援していて良かったなと思ってもらえる」チームを目指し、ミーティングでもたびたび伝えてきたという。この日は自分たちにとって初の県の舞台で選手たちはそのチームスローガンを体現していた。

目標としてきた県の舞台で1勝を挙げたチームだが、最後の大会に臨む3年生たちには勝利とともにもうひとつ成し遂げたい想いがある。それが「部員募集」。山田は「いま1年生が少ないので、頑張って部員を増やしたいです」と語る。現在3学年で20人が所属するが、1年生はひとり。再来年以降に繋げるためにも、今大会で勝ち進む姿を見せて部員増に繋げたい考えだ。

そのためにも「あと1勝してベスト16に入りたい」(増山)。ベスト16入りし自ら歴史を刻むこと、そして後輩たちに道を残すこと。3年生たちは2つのミッションを掲げ、次戦も臨む。

石黒登(取材・文)

試合結果

宮代百間 3-1 蕨第二
2(前半)0
1(後半)1