個では手応えもチームとして守り切れず3失点。正智深谷DF森下巧は「自分がディフェンスリーダーになって周りを動かしていきたい」と自覚を新たに

個では守れたという実感も掴んだ中でチームとして守ることの必要性を実感した。正智深谷DF森下巧(3年)は「自分たちの通用する部分だったり、通用しなかった部分、課題や修正点が明確になったので、そこをチームとして選手権に向けて成長出来るようにやっていきたい」とした。

序盤から相手の猛攻を受ける中で正智深谷は、県予選でも活躍した森下、DF小屋結世(2年)のCBコンビが球際でしっかりと寄せ、最後の部分では足を伸ばしてブロック。速攻で1発を食らったが、前半はこの1点のみと最少失点で耐え、「1で折り返せたのは大きいと思いました」。

しかし後半の頭に2失点。相手の中と外を巧に使い分けてくる攻撃に対応しきることが出来ず。自身はマッチアップしたU-18日本代表候補FW福田師王(2年)に対し「個人としては福田くんを抑えられたんじゃないかと。出来なかった部分もありますけど、通用したんじゃないかと思う」と手応えも示した一方で、「大迫(塁/U-17日本代表候補)くんと福田くんに意識が行き過ぎて、どんどんサポートに入ってくる周りに対応出来なかった」と反省。そして「今度はチームで守らないといけない。個人としてじゃなく、もっと組織として守備をしていきたい」と語った。

そのためにも「自分がディフェンスリーダーとして、もっと積極的に声で周りを動かしていきたい」と森下。「県じゃ絶対に味わえなかった。本当に良い経験になったので、これを良い糧にしていきたい」。自覚を新たにした背番号5がリーダーとしてチームを牽引し、もう一段上に導く。

石黒登(取材・文)