尾間木がMF林蓮太主将のハットなど逆転勝利!1年時に苦しんできた代、自チーム内で切磋琢磨し成長「どこまで行けるか楽しみ」

「令和4年度学校総合体育大会・県大会」が開幕。16日は1回戦の12試合が行われた。さいたま尾間木と入間野田の試合は5-1で尾間木が勝利。尾間木は2回戦で所沢小手指と対戦する。

先制したのは入間野田だった。立ち上がりから相手のアタックを守備陣がしっかりと受け止めると前半24分、主将の10番MF中島圭介(3年)の浮き球のパスに右シャドーの杉陸達(3年)が反応して裏に抜け出し。そのままGKとの1対1を冷静にループで流し込んで先制した。

一方、尾間木も後半に反撃。9分、MF藤井慶太(3年)の左CKを10番で主将のMF林蓮太(3年)がヘディングで決めて同点とすると、11分にはスルーパスに抜け出たMF関口葉音(3年)がエリアで倒されPKを獲得。これを自ら流し込んで試合をひっくり返すことに成功した。

後半21分には林がCKを再び頭で沈めてリードを拡大。その後も23分に途中出場のMF矢口友翔(2年)が抜け出して加点すると、終了間際の28分には関口のカットインからのクロスに林が合わせてハットトリックを達成。終わってみれば5-1とした尾間木が初戦を突破した。

今年の3年生たちは1年生の頃になかなか勝つことが出来ず苦しんできた代。髙橋淳監督は「もう(さいたま)市内でも勝てるのかというくらい、心配なくらいだったんです」と振り返る。

それでもひとつ下の代に力を持った選手たちが入学。コロナによって活動制限がかかる中でも自チーム内で強度を高くやってこられたという。キャプテンの林も「2年生も含めて、みんなで声かけなどをしながら日頃の練習からしっかりとやって、ライバル関係とかでどんどん伸ばしていって今に至ります」と振り返るように、日々の競い合いの中でレベルアップを重ねてきた。

また、新人戦がなかったことでじっくりとチーム作りを進められたこともプラスに。伝統のドリブルサッカーに加え、「勝てなかった分だけいろいろな戦術を組んできた。今日も僕が言わなくても、変えることが出来たなというのは一瞬見えたので、そういうところはやっていて成長したなとは思います」(監督)というように、臨機応変に対応出来るのはこの代ならではの強みだ。

「全国に行きたいとスタートを切って、去年の夏くらいが全然勝てていないのに、大変な道のりになるよということで始めてきた中でいまチームとしては面白い」「僕らは覚醒しているなんて言い方をしますけど、どこまで行けるかというのは楽しみにしている」と指揮官も成長を実感するチームは、1年時に勝てなかった分、一戦一戦勝ち上がりながら最高のフィナーレを目指す。

石黒登(取材・文)

試合結果

さいたま・尾間木 5-1 入間・野田
0(前半)1
5(後半)0