細田学園が三郷北に7発快勝! 初の県1部リーグで多くの選手が経験値を積み上げ、成長中
令和4年度全国高校総体県予選・2回戦が5日に行われ、細田学園は7-0で三郷北を下した。
組織的な守備に定評がある三郷北に対し、7発快勝―。細田学園・上田健爾監督は「チームで戦ってくる三郷北さんをどうばらつかせていくか、というのが今日のテーマだった」と振り返る。
後ろから丁寧に組み立て、ピッチを広く、立体的に使って攻撃。昨年からの主力MF小川愛斗(3年)主将を起点に、右SH田端優作(3年)、左SH丸田拓夢(2年)が勢い良く仕掛けた。
すると前半16分、田端の正確な左CKからDF坂本海斗(3年)が頭ひとつ抜ける打点の高いヘディングで突き刺して先制。さらに31分、今度は田端の右からのCKをファーサイドでMF岡大耀(2年)が頭で決めてセットプレーから効率良く得点を重ねて2-0で試合を折り返す。
後半も前半の2点に甘んじることなく前へ。4分に丸田が決めると、12分にFW中村心之丞(3年)の浮きパスから小川が加点。14分にはFW倉根健太(2年)のアシストから中村が、19分には丸田がPKから2点目を奪った。最後は小川が仕留めて7-0としゴールショーを締めた。
三郷北は後半、FW秋元歩(3年)が何本か裏抜けを試みたが実らず、シュート0本に終わった。
上田監督は「(テーマの中で)徐々にチームとしても順応していって、流れ良く出来たんじゃないかなと思う。あとはもう少し攻撃の質を高めていかないと次のレベルでは得点は奪えないので、次のレベルでも得点を取れるようなレベルにしていきたい」と攻撃の質アップを掲げた。
細田学園はここ3年連続で選手権予選8強入り。昨年は100周年事業として人工芝グラウンドも完成し、今後の伸びも楽しみなチームだ。「今年は全体的なバランスはすごく良い。全員がノッキングすることなくやれるのは良いところ。そういうところは前面に出していきたい」。昨年を経験した小川、田端の存在も大きく、小川については「彼がやっぱり中心になる」と期待する。
また、今季から主戦場にするS1リーグの経験も大きいようだ。細田学園は2016年の本格強化以降毎年のようにリーグを上げ、昨年はS2リーグを優勝。今年は初の県トップリーグを戦う。
「(S1での経験は)やっぱり大きい。強度の高い中で毎週やれるし、緊張感が違う。結局、ボールを持つところってメンタリティが大事だと思っていて、一個のミスが失点に繋がるのがやっぱり上のリーグ。その緊張感の中でやっているところでのメンタリティ的な成長が一番大きい」
加えて、前期はメンバーを固定せず、Aチーム登録選手のほとんどがスタートであったりで試合を経験。サブを含め「経験値を持った選手が多く存在する」のは今年のチームの売りのひとつだ。
3回戦の相手は昨年の選手権で敗れた武南。リベンジを果たし、トーナメントの山を駆け上がる。
石黒登(取材・文)
試合結果
三郷北 0-7 細田学園
0(前半)2
0(後半)5