全日決勝では10年ぶりのハットトリック達成、日本一のチーム支えたレジスタ・五十嵐陵

日本一をかけた大舞台で圧巻のハットトリック達成―。主将としてもチームを支えた五十嵐陵(6年)はレジスタFCでの6年間に感謝しつつ、中学校年代でのさらなる躍進を目指す。

その名を一躍知らしめたのは全日本U-12選手権決勝・鹿島戦だ。「左足には自信がある。決勝だからもうチームが勝つためにやろうと思いました」という背番号14はこの一戦で魅せる。

前半11分にこぼれ球を詰めて先制点を奪うと、後半1分には自らコースを創出し左足を振り抜いて追加点。そして圧巻だったのが3点目だ。後半17分、相手のクリアボールを胸トラップすると、そのままボールを落とさずにループシュートで決めて周囲の度肝を抜いた。決勝のハットトリックは2011年の中村駿太以来。大会を通しても10ゴールを記録し、得点王を獲得した。

「ディフェンスで取って、アシストしたり、点を決めたりするところと、あとは守備のところで身体を張ること」が武器。また、この1年は課題だった運動量を増やすべく、試合中の走る距離を増やして体力をつけたことにより、よりゲームを掌握出来るプレーヤーへと進化を遂げた。

1年生の時からレジスタに在籍しているという五十嵐は「本当にお世話になった。最初はほぼ何も出来なかったんですけど、ちゃんと教えてくれて、ここまで来ることが出来た」と感謝を語る。

三郷市の出身で、卒団後は柏レイソルU-15に進む。「良い環境に甘えず、レジスタでやってきたことの上に自分の良さをどんどん出して、トップ昇格したい。プロサッカー選手になって、日本代表や海外でも活躍したい」と、レジスタで培ってきたことをベースに新たな世界で飛躍を誓った。

石黒登(取材・文)