本庄第一MF眞島紗衣、40m強の超ロング砲含む2G2A 4戦8発のエースは「決勝でも2点以上」を狙う
本庄第一MF眞島紗衣(3年)は選手権予選準決勝で40m強の超ロング砲を含む2ゴール、2アシスト。これで初戦の2回戦から4戦連続のドッピエッタとゴールでチームを牽引している。
後半12分、クロスがスリッピーなピッチで流れたところを冷静に流し込むと圧巻だったのが30分の2点目。ハーフウェーラインをやや超えたあたりでボールを受けると右足を振り抜いた。
「ずっと自分のところだけマンツーマンでSBがついてきていて、なかなかフリーでボールを受けることが毎試合の中でなかったんですけど、そのボールを受けたタイミングの時はちょうどフリーになることができて、前向きでボールを受けることができたのでシュートを打ちました」
距離はあったが、「人工芝だと自分はボールが飛ぶ。あそこらへんはどの試合も打ったりしていて」と眞島にとってはシュートレンジ。「自分的には伸びるようなボールを蹴るタイプではなく、上から落とすようなボールのタイプ。上はキャッチするのが難しい。こぼれたら仲間が詰めてくれるので、そこを狙いました」と、仲間の詰めも信じて放たれたボールは綺麗な放物線を描いて相手GKの伸ばした手を越えてゴールネットに吸い込まれた。入ったのを見届けると両の拳を突き上げて大きくガッツポーズ。40m強の超ロングシュートに会場からは感嘆の声が聞こえた。
また、この日はセットプレーから正確なキックで1FC川越水上公園メニーナ時代からのチームメイトであるDF石島美咲(3年)の2ゴールをアシストするなど、4ゴールに絡む活躍だった。
今大会は初戦から4試合連続のドッピエッタ(2ゴール)中。一方でそのすべてが後半ということもあり、「日野(聡)先生からは前半から勝負を決めるような点を取ってこいと言われてきたんですけど、今日も後半2点という形になってしまって、自分的にはまだ前半点を取ることができていないので、そこは課題かなと思います」。準決勝でも前半クロスにピンポイントで合わせたシーンがあったが、ボールはわずかに枠外となったこともあり、「まだ甘かった」と反省した。
「(この夏は)中央とかであまりこれまで崩すことができていなかったので、そこを崩せるように、部活が終わった後の自主練とかでやってきました」。川口市立戦では眞島が切り込んでFWに当てて、そこにボランチの選手が飛び込むなど、中央からの崩しが特に前半は多く見られた。
この日もマンマークを受けたように、今年は本庄第一の攻撃の中心として各チームから警戒を受ける存在。「どの試合も自分に結構マークがついてきて、自分ひとりじゃ打開できないところを仲間がそこをフォローしてくれる。多分決勝も結構厳しいマークがくると思う。そこを自分で打開しなきゃいけないというのもあるんですけど、仲間の力を利用していきたいと思います」。
そのうえで最後に決めるのはやはりエースの仕事だ。6月の関東大会では「上に行けば行くほど1本1本を決めてくる」と1本の重みを感じたという眞島は、「いまのところ2点、2点、2点、2点と来ているので、決勝も2点以上決められるように頑張りたい」と5戦連続の複数得点に意欲。今大会初の前半での得点はもちろん、大台の二桁ゴールに乗せて県内2冠目を勝ち取る。
石黒登(取材・文)