守備での貢献度大だった花咲徳栄の両SB。右の手嶋友那は学総でやられた相手SHにリベンジ

「今日は両サイドに尽きるかなと思います。ここがしつこく出来て、決定的なチャンスを与えなかった」と花咲徳栄・末貴光監督。左のDF三尾心々美(3年)が1対1の強さを見せたのはもちろん、右のDF手嶋友那(2年)が相手の要注意アタッカーを封じ込めたのが大きかった。

前半はなかなかうまくいかない部分もあったという中で「後半は相手のスピードに負けないように、しっかり横の移動にもついていくことを意識しました」。本庄第一の14番、左SHの眞島紗衣(2年)とは5月の学総でもマッチアップ。結果的には5-1で勝利したが、「1失点目は開始早々、裏にスピードで負けて、自分のせいで失点してしまった」と反省も残る内容となった。

この夏は「やっぱり1対1のところ。普段の練習でも1対1とか、球際での練習が多くなっていたので、そこで負けないように意識しました」と、自分の中でさらに意識を持って取り組み。憧れの酒井宏樹(浦和レッズ)の動画を見て、デュエルの強さを参考にしたこともあった。また、練習外でも「とにかく一生懸命で、よくひとりで走っている姿もあった」と指揮官も認める。

そして後半はその成果が結実する。学総でやられた相手に対し、持ち味の「粘り強さ」を発揮して最後までしっかりと食らいついてディフェンスし、十分な形でのボールはほとんど上げさせず。シュートにもきっちりと足を出してブロックし、2-0の勝利に大きく貢献してみせた。

「今日はあの試合に比べれば少しは成長できたかなと思います。でもまだ完全に勝ったというわけじゃない。負けているところもあるので、もっと相手より上回れるように頑張りたいです」。

「今回、守備は少し自分の中でも出来たんですけど、攻撃のところはまったく出来ていない。守備もしっかりとやりつつ、もう少し攻撃にも関わっていけるように頑張りたいです」と手嶋。決勝では守備面に加え、攻撃でもオーバーラップや決定的なクロスでチームの勝利に貢献する。

石黒登(取材・文)