聖望学園高等学校
せいぼうがくえんこうとうがっこう
活動拠点 | 下川崎グランドサッカー場 |
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練習日 | 週6日(基本的には月曜日オフ) 平日・放課後2時間程度 休日・練習試合、公式戦等 |
HPアドレス | http://www.seibou.ac.jp/club/athletic-h/soccer-h/ |
6月に行われた全国高校総体サッカー大会埼玉県予選で、創部以来初の全国出場を決めた聖望学園高校サッカー部。そのサッカーは山本昌輝監督が大学時代に衝撃を受けたという、トータルフットボールを彷彿とさせるような、高いディフェンスラインとコンパクトな陣形が特長です。
「攻撃スタイルをベースに、フォワードからディフェンダーのライン間をコンパクトに保ちながら、相手陣地でボールを奪うこと」「後ろにできたスペースはゴールキーパーも含め11人で埋めながら、相手の嫌がるスペースをついていけるようなチーム」を目指してきたと山本監督。
前述の高校総体予選では、この強気なハイライン戦術がピタリとはまります。準々決勝で浦和東高校を下すと、準決勝では今冬の全国高校選手権代表・正智深谷高校をPK戦の末撃破。昌平高校との決勝は惜しくも敗れたものの、初の全国への切符をつかみとりました。
高い戦術理解力と連携が必要なこともあり、もともと毎年チームとして形になるのは選手権の時期だったとか。しかし、昨年秋に人工芝のグラウンドが完成、ナイター設備も整い「効率性を重視した部分と、徹底的に落とし込む部分のバランスがだいぶ近づいた」そうです。
また、「今年の子たちは新チームになった時から自分たちでミーティングをやったり、練習に関してもこちらから多くを言わなくても勝手にできる子たちだった。そういう意味では今年のチームは、選手権までにもう一回り成長できる可能性がある」といいます。
「一番大事なのは11人が判断できるような状況を作ること。選手一人一人が考えて、そういった子たちが集まって議論をしてチームになる。監督の兵隊がいっぱいいるという状況じゃなく、監督がいてその周りに選手たちがいる様なを状態を作りたい」
初となる全国に向けては「初出場とはいえ、出て終わりということにはしたくない。目標はベスト8。そのためにしっかりと勝てる準備をして、とにかくあとは初出場らしく思い切ってチャレンジしたい」と意気込みを語ってくれました。
初戦の相手は四国大会7度制覇の強豪・徳島市立高校。埼玉で注目を集めたハイライン戦術は今夏、広島の地でどんな風を巻き起こすのでしょうか。
(取材・文:石黒登)