学校総合体育大会 中学校サッカーの部 尾間木 vs 若宮
7月28日に行われた学校総合体育大会中学校サッカーの部準決勝。第2試合は尾間木中学校と若宮中学校が対戦。MF舩越嶺のハットトリックを含む4得点を奪った尾間木が4ー0で快勝し、幾多の熱戦を繰り広げてきた因縁の相手・土合中学校が待つ決勝戦に駒を進めた。
土合へのリベンジに燃える尾間木がさすがの強さを見せた。引いた相手に対し序盤から攻勢をしかけると先制点は前半6分。ゴールほぼ正面でフリーキックを獲得すると、舩越の蹴ったボールは相手ディフェンダーに当たってコースを変えながらゴールに吸い込まれた。さらに15分にはドリブルでエリア内に侵入したFW風間太希に対し、ディフェンダーがたまらず足を出してPKをゲット。主将の舩越がこれを冷静に沈めて開始早々に2点のリードを奪う。
「早い時間帯で(この2点が)決まったのが良かった」と尾間木・清野大輔監督。これで一気に波に乗ると前半23分には「今日はしっかりと試合に入ることができた」という右サイドバックの井野成哉が中央に質の高いクロスを配給。これに「ドンピシャなところに上げてくれたので当てるだけでした」と2列目のMF浅倉要がヘディングで合わせて3ー0とした。
さらに尾間木の猛攻は続く。前半アディショナルタイムにはMF山田陸旺、DF田村優喜とつなぐと田村が敵を引きつけて舩越に横パス。これをフリーで受けた舩越が右足を一閃すると、ボールはキーパーの手を弾きながらゴール右下に突き刺さり、リードは4点にまで広がった。
後半は得点こそならなかったが、終盤まで運動量を落とすことなく相手を圧倒。ベンチメンバー7人のうち6人を次々とピッチに投入しながら、最後までペースを落とすことなく失点0に抑えて4ー0で完勝し、新人戦に続いて決勝進出を果たすとともに関東大会出場も決めた。
この日ハットトリックの舩越はボランチながら今大会5得点目。正確なキックが持ち味で準決勝でも後ろからピンポイントのパスを何本も通した。本人は「守備の方が得意」と言うが、そのキックに裏打ちされた得点能力も大きな強み。関東大会でもゴール量産を期待したい。
決勝の相手は同市の好敵手・土合となった。今年の代は1年生大会で敗戦、新人戦の市大会でPK勝ち、県大会でPK負け、そして学総の市大会で1ー0で敗戦と、時間内で土合に勝ったことがなく、因縁浅からぬ相手だ。「最後は勝って終わりたい」と舩越はリベンジを誓った。
一方の若宮はカウンターからFW安江海叶らが前に運ぼうとするも、サイドで絡め取られて中に生きたボールを配給できず。後半ロスタイムにはFW金田璃空が連続して抜け出すもゴールには届かなかった。今大会は3回戦で白幡中学校を2ー0と下すと、準々決勝では川口の西中学校に3ー2で競り勝ちベスト4に駒を進めたが、強豪・尾間木の前に破れることとなった。
石黒登(取材・文)
試合結果
尾間木中学校 4-0 若宮中学校
4(前半)0
0(後半)0