3年間積み上げたサイド攻撃から決勝点。東松山北は「真面目」な”3年生たちがチームを牽引しベスト16/学総県大会2回戦

県学校総合大会2回戦(24日)。東松山北中は前半の1点を守り切り1-0で羽生南中を下した。

「サイドから点を取る、サイドからの組み立てというのを3年間ずっとやってきた。本当に練習してきた形、普段から言ってきた形で、立ち上がりの良い時間帯に点が入ったのが勝利に繋がったのかなと思います」と東松山北・古川周平監督。決勝点は3年間こだわってきた形が出た。

前半7分、中盤でMF松田周也(3年)が時間を作ると「シュートより、フリーになっている鎌田くんを使った方が良いと思った」。練習から取り組んできたトライアングルを意識してサイドへ。これを5人目の動きで走った右WBの鎌田祐斗(2年)が中央に速めのクロスで折り返すと、ニアでFW山地ルアン(3年)が潰れて、ファーでMF森屋結絆(3年)が詰めて先制した。

森屋結は「後ろを楽にさせたいという気持ちがあった。練習通り決められて良かった」。これに対し、主将で双子の兄のGK森屋一颯(3年)も「やっぱり前は信頼が強い」と信頼を示した。

後半は暑さもあり先に足が止まった中で押し込まれる展開もあったが、「中でよく考えてくれて、自分たちに出来ること、どうやって守るか、どこでプレスに行くかとか、やられちゃいけないところをよく考えて、辛抱強く守ってくれた」(古川監督)。ポゼッションは許しながらも粘り強い守備で相手に大きなチャンスは作らせず。そして前半の1点を守り切って1-0で勝利を飾った。

今年は例年より多い17名の3年生たちが練習も一切さぼらずにチームを牽引。主将の森屋一は「学校生活でも、練習でも、みんな真面目にひとつひとつ気持ちを入れてやってきました」。森屋結は「俺たちの代から変えていこうという気持ちで、毎日練習に取り組んでいました」という。

古川監督は「3年生は珍しくたくさん入った代で、それが最後まで一緒に頑張れた。試合に出る選手、出ない選手というのはもちろん出るんですけど、その中でもみんなで頑張ってここまで来たというのが一番良いところ」と3年生たちを評価。チームは続く3回戦で新座第二中に敗れたが、コロナ禍で難しい中でも真面目な3年生たちが牽引し、ベスト16で堂々と大会を終えた。

石黒登(取材・文)

試合結果

羽生南 0-1 東松山北
0(前半)1
0(後半)0