ハードワークで上回った春日部葛飾が新人戦のリベンジに成功! FW雑賀蒼太郎が決勝点

県学校総合体育大会・1回戦。春日部葛飾中は1-0で草加中を下し、2回戦進出を決めた。

立ち上がりから攻勢をかけたのは草加だった。FW大谷心人(3年)が縦の怖さを見せていくと、23分にはFW山本蓮(3年)を起点にDF風間太陽(3年)がループシュートで狙っていく。

一方、春日部葛飾は耐える展開が多かったが、「前半0-0はプラン通りだった」(須田龍一監督)。すると春日部葛飾は後半に迎えたワンチャンスをものにする。11分、途中出場のDF伊藤豊基マトンド(2年)が中盤でチェイス。すると混戦から前線に入ったボールに対しディフェンスとキーパーの連携ミスを見逃さなかったFW雑賀蒼太郎(3年)が右足でプッシュして先制した。

その後も草加がゴールに迫るが、春日部葛飾はCBにコンバートした10番の杵鞭育実(3年)がうまく全体を統率し、コンパクトな陣形を保ちつつ、最後の局面ではGK伊藤信吾マトンド(3年)、DF興津和歩(3年)がしっかりとブロックするなど零封し、1-0と勝利を掴み取った。

得点シーンも含め、攻守ともに最後までボールを追うことが出来るハードワークはチームのストロングだ。今年4月にクラブチームでも指揮を執った須田龍一監督が就任。「全体的に縦も横もコンパクトにして、ゲームをオーガナイズする」サッカーは夏場の戦いでは特に体力面での辛さもあるが、指揮官のもと走り込みなどを行いながら、フィジカル面で大きく成長を遂げた。

また、草加は新人戦1回戦でも対戦し敗れた相手であり、リベンジマッチでもあった。「去年負けたチームだったので、みんなの心にも火が付いて、練習の質も上がった」と杵鞭主将はいう。

その試合に左SHで出場した雑賀は「攻められていて自分もずっと引いていた」と反省。今回はFWを務める中で「戻りたかったんですけど、後ろをずっと信じて、前で張っていた」。後ろの仲間たちに感謝しながら前線で待つと、ワンチャンスを決めきってあの日の借りを返した。また杵鞭も「ディフェンスの固さも練習から鍛えていたところ」と無失点で終えたことに胸を張った。

ひとつ照準を置いていた試合を制し、さらに上へ。須田監督は「うちはチャレンジャー。ぶち当たっていくだけなので、ぜひ自分たちらしいサッカーをしたいと思います」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

春日部葛飾 1-0 草加
0(前半)0
1(後半)0