GRANDEは酷暑で力を発揮できず。上がった物差しに自分たちを近づけレベルアップ誓う

関東クラブユース選手権・代表決定戦(10日/千葉県フットボールセンターほか)。2大会ぶりの全国大会出場を狙ったGRANDE FCは2-1で横河武蔵野FC(東京)に破れ涙を呑んだ。

暑さにより体力とともに思考力も奪い取られる中で攻守で意図したプレーを発揮することが出来なかった。前半6分に先制点を奪われたが、GRANDEは同10分にMF宇野大稀(3年)のコーナーキックをファーでDF金子潤(3年)が頭で合わせて同点に追いつくことに成功する。

この流れで逆転に持って行きたいところだったが、この日の第2試合はピッチ上の気温が34.4度を記録するなど厳しいコンディションの中でサイドでもゴールに向かうのではなくコーナーを取りにいくシーンが多くなるなど攻撃が単調に。FW阿武大瑚(3年)が身体を張ったプレーで気を吐いたが、サポートが少なく孤立。それを補うためのピッチ内での声かけも少なかった。

逆に後半32分、取りたかったコーナーキックから失点し敗戦。坂口照幸監督は「暑さの中でどれだけ出来るかというところを子供たちに言って臨んだんですけど、思いのほか暑さで身体も動かないのと、頭も働かないので、攻めも単調で、守備に関しても普段あり得ないセルフジャッジをしてということが2,3回あって、自分たちの状況を作れなかった」。主将のMF寺尾帆高(3年)は「自分たちのいままでやってきていなかった甘さがすべて出てしまった」と反省した。

ここから自分たちの基準を上げてやっていく。今年は関東リーグも4節を終えて中断となり、今予選も普段の大会方式とは違い2戦で終了。さらに9月に再開する後期のリーグも5試合と公式戦で経験を積む機会が少ないが、寺尾は「やっぱり自分たちで練習から厳しくやっていかなければもう勝てないし、自分たちの基準で強度を高くといっても仕方がないとも坂口代表もおっしゃっていたので、やっぱり基準を高くやっていく。いままでのレベルでは足りないということが今日わかったので、ここから厳しくやっていければなと思います」とした。敗戦を経て物差しは上がった。あとはその基準に対し、各々が厳しく要求し合いながらレベルアップしていく。

石黒登(取材・文)

試合結果

GRANDE FC 1-2 横河武蔵野FC
1(前半)1
0(後半)1