レジスタは今季2冠目も失点シーンや細部に反省。本大会に向けさらにレベルアップ誓う/関東少年県大会決勝
「第45回関東少年サッカー大会 埼玉県大会」決勝。大会連覇を狙う江南南サッカー少年団と新人戦覇者のレジスタFCの一戦は3-2でレジスタが競り勝ち、今年度埼玉2冠目を飾った。
2月の新人戦に続く2冠目を達成したレジスタ。金杉伸二代表は結果が出たことを評価しながらも「相手もトップレベルなので、相手の良さを消したい意図ではやっていたんですけど、準決勝の大宮も、江南との決勝もやっぱり相手の技術、狙いを持った形は作られてしまっていた。そういうところの課題は本大会までにもうちょっとしっかり練習していきたい」と課題を挙げた。
先にスコアを動かしたのは江南南だった。前半4分、村知空翔(6年)が起点となって左サイドにパスを散らすと、石川琉(6年)がドリブルで一気にカットイン。梅田波蔵(6年)とパス交換すると、最後は右足でゴール左下隅のここしかないコースにきっちりと蹴り込んで先制した。
しかしここで新人戦覇者のレジスタが強さを見せる。失点からわずか1分後の前半5分、双子の弟・山﨑宏太(6年)からのパスを受けた兄の山﨑佑太(6年)はトラップでうまく相手をかわすと、キーパーとの1対1を冷静に決めきって同点に。そして7分には山﨑宏の左クロスに「ファーに開いてから(ボールが)上がってきた。詰めるということはいつもやっていることなのでそこは出来て良かった」という児玉遼平(6年)がヘディングを沈めて逆転まで持っていった。
さらにレジスタは後半7分、五十嵐陵(6年)が決めて3-1。それでも「やっぱり江南南も伝統的に技術もあるし、サッカーIQも高い。持たれる時間帯も多かったように思う」(金杉代表)。
江南南は10番村知が狭い局面でも個人技からゴールに向かう姿勢を見せる。すると後半19分、敵陣左中間でフリーキックを獲得。これを佐藤淳史(6年)が右足でディフェンスとゴールキーパーの間に蹴り込むと、敵味方入り乱れる中でボールはそのままサイドネットに吸い込まれた。
試合はこのままタイムアップ。レジスタが3-2で勝利したが、児玉は「勝てたことは嬉しいけど、失点の部分がやっぱり無駄だった。それもミスというよりボーッとしていたみたいな、防げる失点だったので、次の関東大会までに直していきたいです」と反省。最後の失点シーンはラインを下げすぎてしまったこと、誰が競るかがあやふやになってしまったことを悔やんでいた。
レジスタは4月の「JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN関東」準々決勝で鹿島アントラーズジュニア、準決勝で柏レイソルU-12を延長戦の末に下すなどJ下部を連破して決勝へ。三菱養和SC巣鴨ジュニアとのファイナルも圧倒的な攻撃力を見せて4-0で勝利し関東王者に輝いた。
6年ぶりの日本一も期待される。そこを見据えれば最後のような失点は避けたいところ。また、準決勝の大宮アルディージャ戦では序盤に連続して2ゴールを挙げながらもその後は畳みかけることが出来ず、後半は相手に良さを出されるシーンもあり、金杉代表は「やっぱり上を目指すんだったら、あれを40分間やり続ける体力と技術が必要」とした。もちろん結果が出ていることも自信としつつ、失点シーンや細部にこだわり、本大会に向けてさらにレベルアップする。
石黒登(取材・文)
試合結果
レジスタFC 3-2 江南南サッカー少年団
2(前半)1
1(後半)1