第12回首都圏私立中学校チャンピオンズカップ1回戦 國學院久我山中 vs 立教新座中
「第12回首都圏私立中学校チャンピオンズカップ」1回戦(21~23日/埼玉スタジアム第4Gほか)。立教新座中は1-0で國學院久我山中(東京都)に破れ、初戦で姿を消すこととなった。
前半早々の失点が勝負を分けた。立教新座中としては立ち上がりは長いボールを入れつつ、徐々にディフェンスラインからパスを繋ぐスタイルに切り替えていくプランだった中で14分に素早いリスタートから攻守の切り替えのギャップを突かれて失点。すると後半も焦りもあってかトップの浅野琢磨に直接放り込む形が多くなってしまい、リズムを掴みきることができなかった。
CBの由井太一郎キャプテンは「立ち上がりのあそこのフリーキックの場面をちゃんとディフェンスラインの俺とかキーパーが声を出して締めていたら勝てていたかなと思います」と反省。何度か中盤からドリブルで持ち出しゴールに迫る動きを見せていたMF川野利晃は「バック4枚で繋いで、真ん中を経由したりして前に運んでいくというサッカーができなかった。ゴール前まで行ったシーンもあったんですけど、焦ってしまってシュートまで行けなかった」と悔やんだ。
中学3年の終了はまた新たな3年のスタート。キャプテン由井はメンタルに磨きをかけて先輩たちも果たせなかった全国へ
今年は高校年代が49年ぶりに選手権県8強に。準々決勝にもGK鈴木翔、MF矢嶋佑宇と2人の中学出身者がスタメン出場した。彼らの代は地区大会でも早期敗退し県大会に出場できず、この首都圏大会にも出られなかったが、そういった中で高校での3年間を経て飛躍を果たした。
子供たちの多くは中学受験で小学校4、5年生から塾などに通い始めることもあり、ジュニア期をなかなかサッカーに当てることができず中学3年間でその差を完全に縮めるというのは難しい状況はあるが、高校でも指導する堀田直コーチは「この中学3年間でホップステップと踏んでもらって最後高校3年目でジャンプしてもらえればいい。この子たちにもそういう先輩がいるよというのは伝えて、中学高校を含めた6年間でひとつ戦えるようになってくれれば」という。
高校でサッカーを続けるという由井は「高校ではやっぱり全国を取りたいですね。優勝したいです」と意気込み。そのためにも「これからはやっぱり精神的なところとか切り替えのところとか、技術というよりもメンタル的なところ、チームとしてみたいなところを磨いていきたい」と今後取り組んでいく自らの課題について語った。3年間の終了はまた新たな3年間へのスタート。ここから大きく成長してまた3年後、先輩たちも果たすことができなかった大きな結果を目指す。
石黒登(取材・文)
試合結果
國學院久我山中 1-0 立教新座中
1(前半)0
0(後半)0