令和2年度新人体育大会2回戦 埼玉栄 vs 越谷千間台

1年生に視線が集まる中で際立つ2年生の存在。原田主将「埼玉栄というチームを見て欲しい」

令和2年度新人体育大会2回戦。さいたま市覇者の埼玉栄中は1-0で越谷千間台中を下した。

埼玉栄は前半からボールを持って進めながら、ゴールが決まらない展開が続いた中で後半からMF金井裕世を最前線へ。攻撃の圧力を強めていくと24分、MF櫻井悠琉のスイッチの縦パスがFW加藤佳大に入る。「裕世が相手のカバーリングの選手を引きつけてくれた」と加藤。そのまま左にスライドしながらディフェンスを外すと、左足を振り抜いてこれが決勝弾となった。

埼玉栄中は10日に行われた3回戦で上尾東中5-2で破り、ラウンド8にコマを進めている。

今年は1年生が多く試合に関わっており、そこも注目されるところ。この試合でも5人がスタートで出場した。2年生6人、1年生12人で18名全員登録というチーム事情もあるが、埼玉栄・滝井友和監督は「どちらかというと1年生が良いというよりは2年生がやっぱりしっかりしている」と、あくまでも2年生がチームの中心として後輩を引っ張ってくれていると話す。

主将としてチームを牽引するDF原田空虎は「2年生のひとりひとりが能力が高い。生活面でもそうですし、こういう試合のプレーや最後にゴールを決めるというところで頼れる存在になれているのかなと。1年生も生き生きとプレーできているのかなと思います」と自信を見せる。

そういった先輩たちの支えを受けて1年生たちも伸び伸びとプレー。この日1アシストの櫻井は「2年生のプレーや声かけもあって1年生は生き生きとプレーできている。やっぱり2年生の存在は大きい」と言及。またその1年生の良いプレーが2年生にも好影響を与えているようで金井が「1年生もたくさん走ってくれる。頼もしい」と言えば、加藤は「1年生もやってくれるのでチーム一丸となってやれている」と、相乗効果で互いに成長できている側面もあるようだ。

その上で原田は「ほかのチームがだいたい2年生なのに対して、自分たち(2年生)が6人というのは確かに少ないので注目される部分もありますけど、そういうのは別に関係ないと思うんです。相手のチームにも1年生はいますし、この新人戦というのは1、2年生の大会。その上で個人個人というよりは「埼玉栄というチーム」をしっかりと見てもらいたい」とリクエストした。

市予選では南浦和中、尾間木中と強豪を連破して優勝。「課題や反省を得た部分もある」とした中で目標はもちろん県大会Vだ。原田は「さいたま市で一番を取っているというので代表として見られる部分もある。そこで自分たちのプレーをしっかりと見せつけて、しっかり優勝できたらいいと思います」とチームとして平成19年大会以来13年ぶりとなる優勝に意欲を燃やした。

石黒登(取材・文)

試合結果

埼玉栄 1-0 越谷千間台
0(前半)0
1(後半)0