埼玉県3rdチャレンジリーグ2020決勝 昌平 vs 細田学園

「公式戦経験のない選手たちに活躍の場を」を合言葉に今年度より開幕した「埼玉県3rdチャレンジリーグ」。その決勝が25日に行われ、昌平が3-1で細田学園を下し初代王座に輝いた。

昌平は前半10分にFW星野主吏が右足で先制ゴール。さらに26分には星野が2点目を奪った。一方の細田学園も後半6分に右クロスから途中出場のMF安藤涼太がヘディングで決めて1点を返したが、昌平は8分、左サイドのMF清水斗麻が強烈なミドルシュートを放つとゴールキーパーが弾いたこぼれ球をきっちりと沈めて3-1とし、勝負を決めた。

昌平3rdがトップにエール送るV。副部長を務める味澤「日本一を本気で目指す部員の一員として」全力サポートを誓う

俺たちも強豪・昌平高校の一員だー。

今年、須藤直輝、小川優介(ともに鹿島アントラーズ内定)、小見洋太(アルビレックス新潟内定)、柴圭汰(福島ユナイテッドFC内定)と4人のJリーガーを輩出した昌平。トップチームは多くの注目を浴びるが、常勝・昌平の看板を背負っているのは何も彼らだけではない。

昌平サッカー部全体でも副キャプテンを務めるDF味澤哲郎は「今年1月に新チームが始まった当初からトップチームだけじゃなく、やっぱり全員がやるチームというのを目指してやってきた。そういった中で優勝という形で終えられたことは良かったと思います」と喜びを語った。

今年は3年生をメインに参加。「3年生のメンバーで大会が決まったということでこれに向けて夏も乗り越えられた。S1リーグも3年生主体ということで競争力も高かった」と味澤はいう。

決勝は同じく技術を主体とする細田学園との対戦となった中で「プラスαの部分で上回れた」と森田光哉コーチも話したように球際や走力の部分でペースを掴み、勝利をたぐり寄せた。決勝の舞台で2得点と結果を残したFW星野主吏は「やっぱりこの3年間ゴールを決めることを目標に、チームを勝たせることを目標にやってきた中で最後2ゴールという形でチームを勝たせることができたのはとても嬉しいです」と3年間の想いが詰まったゴールに顔をほころばせた。

自分たちの戦いは終わったが、「全員が選手権を目指して、日本一を本気で目指す部員の一員として、まだまだやっていかなければいけない。全員でモチベーションを上げて頑張っていきたい」と味澤。チームの最終目標である「日本一」を掲げるその日まで、全力サポートを誓う。この日の決勝は前日に予選3回戦を戦ったトップチームのメンバーやS1リーグを戦う3年生たちも見守ったが、このタイトルは日本一を目指すチームに最高のエールとして届いたはずだ。

ちなみに味澤はこの後は競技レベルからは離れるという中で「マネージャー」という新たな目標に向けて進学予定。親友の須藤や小見との再タッグを目指し、新たなスタートを切る。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 3-1 細田学園
2(前半)0
1(後半)1