令和元年度学校総合体育大会中学校サッカーの部3回戦 さいたま原山 vs 越谷千間台

令和元年度学校総合体育大会中学校サッカーの部・3回戦(23日、RHF駒場グラウンド)。新人戦覇者の原山中学校は昨年4強の越谷千間台中学校を5ー0で下し、準々決勝に進出した。

新人戦に続くタイトルを目指す原山がさすがの攻撃力を見せた。開始からゲームを支配すると、前半8分に左サイドを仕掛けたFW松本力哉のグラウンダーのクロスがディフェンダーに当たって先制。さらに19分、FW平石陸人が重心移動で相手選手2枚を外して左足で仕留めた。

後半も勢いは止まらず。10分、ポジションを上げたMF渡邊陸がクロスに走り込んで合わせて3点目。15分には平石のポストプレーからMF田邉海斗が目の覚めるようなキャノン砲をポストに当てながら突き刺すと、その4分後にはロングスローから田邉と繋ぎ、初戦となった所沢柳瀬戦でハットトリックを決めていた松本がヘディングで合わせて5ー0としてダメを押した。

昨年まで2年間コーチとして関わり、今年4月に北野邦旭前監督からバトンを受け継いだ山﨑匠監督は「入りがちょっと難しかったですけど、あの1点で少し流れに乗れたかなと思う。そこからは固さも取れて、いつも通りの試合ができたのかなと思います」と試合を振り返った。

エース平石を中心にスケールアップ! 成長した原山イレブンが夏の王者に向けて邁進

新人戦は「1点取られても2、3点取る」攻撃スタイルで頂点に立った原山。前監督は「ここから先は別のアプローチでやっていかないと勝てない」と話していたが、選手たちは課題に取り組みながらスケールアップ。ストロングの攻撃は活かしつつ、各々が引き出しを増やした。

エース平石陸人は武器のスピードに加えポストプレーに磨き。「反転からドリブルで行く部分も見てもらえたら嬉しいです」。またこの日の1点は雨でスリッピーなピッチで重心移動だけで相手守備2枚を剥がすなど、昨冬に比べテクニックが増した印象だ。センターからスピードに乗っていくドリブルも相変わらず脅威でディフェンスにとってはさらに怖い選手になった。

また左サイドの松本も練習を重ねてきた左足のクロスから先制点を生み出すなど成長を披露。学総を前にMF松戸海生も加わり、中盤の構成力も新人戦に比べてひとつレベルアップした。

平石は「新人戦の前から僕らは関東、全国というのを目標にやってきた。新人戦の優勝も関東、全国に行くんだったら通過点に過ぎないし、このために3年間やってきた部分もあるのであと2個しっかりと勝って関東を決めたい」とした。26日の準々決勝では苦しみながらも蕨第一をPK戦で退けて4強に進出。まずひとつの目標とする関東大会出場確定まであとひとつだ。

石黒登(取材・文)

試合結果

さいたま原山 5-0 越谷千間台