平成30年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会 決勝リーグ第2戦 浦和西 vs 南稜
平成30年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会・決勝リーグ第2戦。南稜高校はFW西田ゆうこの2ゴールを含む4得点を挙げて浦和西高校に勝利。これで決勝リーグ2連勝として関東大会出場を決めた。24日のリーグ最終戦は優勝をかけて勝ち点で並ぶ花咲徳栄高校と激突する。
試合は開始早々に動いた。先制点は前半2分。FW堀田夢乃の横パスをペナルティーラインあたりで西田が前方にトラップ、そのままゴールに流し込んで南稜が早い時間帯でスコアを動かす。
一方、浦和西は中盤でボールを引っ掛けてしまうなど、なかなか前方にボールを運ぶことができない時間帯が続く。前半28分にはDF八谷真衣の高校からのリスタートからFW田島鈴音が落として、最後はFW田中愛友花が右足ダイレクトで狙っていくがシュートは枠を越えた。
すると試合のペースを握る南稜は、前半29分に直前にも強烈なシュートを放っていたMF田中麻美がゴール右斜め前から右足を一閃。「今日は絶対に決めようと思って意気込んできました」。その意気が伝わるような豪快な一発はクロスバーの下を叩きながらネットに吸い込まれた。
2ー0で折り返した後半も主導権は変わらず南稜。しかし後半は崩しながらも最後の部分で得点を取り切ることができず。29分には西田が細かいタッチで仕掛けて田中が決定機を迎えるが、シュートは浦和西GK知野育歩がすんでのところでかき出してコーナーキックに逃れた。
形を作りながらもなかなか得点が奪えないというメンタル的にも厳しい時間を過ごした南稜だったが、終了間際に再びスコアが動かした。後半38分、ゴール左斜め45度の位置でボールを持ったレフティのMF佐藤捺美は「あのゴールは自分が一番得意としているコース。ポストに当てる意識で打ちました」と左足で狙いすましたコントロールシュート。自信を持って放たれたボールはキーパーのぎりぎり届かない右下隅にストンと収まり待望の追加点となった。
さらに後半アディショナルタイムには、右サイドを突破した田中のクロスに西田が一瞬の動き出しでディフェンスを外してフリーで合わせて駄目押し点。4ー0で勝利した南稜が花咲徳栄に続いて決勝リーグ2連勝を果たし、昨年は届かなかった選手権関東大会出場を掴み取った。
予選リーグからここまで0失点は南稜のみ 守護神の武田「無失点優勝したい」
新人戦、インターハイ予選に続き、県No.1を巡る戦いは南稜と花咲徳栄の2校に絞られた。
新人戦では1ー2で惜敗という印象だった中で、インターハイ予選では0ー7と大きく差を開けられての敗戦。「正直ああなるとは思っていなかったので、もう悔しいというより恥ずかしい気持ちの方が大きくて。この最後の選手権大会で拳1位を目指してまた徳栄と戦えるのは嬉しいことだと思います」。試合後、GK武田あすみは花咲徳栄との再戦を心待ちにした。
「ここまで南稜だけが無失点できている。しっかりと徳栄にも点を取り切って、南稜の堅い守備をしっかりと全員で頑張って無失点で優勝したい」と武田。春の借りは無失点Vで返す。
石黒登(取材・文)
試合結果
浦和西 0-4 南稜
0(前半)2
0(後半)2