[全日本U-12]2点差を追いついた新座片山がPK戦を制し3位。主審務めた埼玉平成高・櫻井らユース審判員2人が全国大会に派遣

JFA第49回全日本U-12サッカー選手権大会の3位決定戦が11月24日に埼玉スタジアム第3グラウンドで行われ、新座片山フットボールクラブ少年団とSUGITO UNITED FOOTBALL CLUBが対戦。0-2から後半に追いついた新座片山FC少年団がPK戦を制し3位となった。

SUGITOは前半17分、渡辺一都(6年)のパスから10番宮坂琉斗(6年)がゴール左隅に決めて先制すると、19分には宮坂が今度は左足のFKを直接ゴールに蹴り込んでリードを広げた。

後半もSUGITOが立ち上がりから仕掛け、1分に会田鉄平(6年)のポストプレーから戸澤響紀(6年)のシュートがクロスバーを強襲。その直後にも渡辺が反転シュートでゴールに迫った。

一方、新座片山FC少年団もディフェンスでスタートした梶桜介(6年)が後半からトップへ。「自分の持ち味はスピード。そこで勝って、得点だったり、アシストを取ってやろうと思っていました」というスピードスターが抜け出しや迫力のあるドリブル突破で前線に勢いをもたらす。

敵陣での時間を増やすと、新座片山FC少年団は11分、クロスのこぼれ球を岩沢瑛之(6年)がゲット。さらに1分も立たずに同点ゴールが生まれる。梶が持ち味のスピードを発揮して縦突破し、中に折り返したボールを小林大地(6年)がゴールに流し込んでスコアをタイに戻した。

SUGITOは19分、渡辺のスルーパスから会田が決定機を迎えるが、梶が戻ってカバー。新座片山FC少年団は20分、小林が左足で狙ったシュートが惜しくも枠を外れた。2-2で突入した延長戦でもお互いにゴールに迫ったが、得点できないまま勝負の行方はPK戦にもつれ込んだ。

すると新座片山FC少年団は、梶が今度はPKストッパーとして登場。「自分は身体がでかいし、上外しとかも誘えるって監督にも言われていたので」と164cmの長身を買われての起用だった。

自らが蹴った先行の1本目は決めることができなかったが、「自分から見て左に蹴ってくるなと思ったので飛びました」と後攻の1本をピタリと当てて止め返すと、その後は互いに決めあいながら7本目まで進んだ中で、後攻のSUGITOのキックがクロスバーに当たり、決着がついた。

なお、この試合ではユース審判員の櫻井統麻(埼玉平成高3年)が主審を担当。今年は櫻井を含むユースレフェリー2人が鹿児島県で行われる全日本U-12サッカー選手権大会に派遣される。

石黒登(取材・文)

試合結果

新座片山フットボールクラブ少年団 1-3 SUGITO UNITED FOOTBALL CLUB
0(前半)2
2(後半)0
0(延前)0
0(延後)0
6(PK)5