[女子選手権]前回覇者の昌平が11発発進! 山田仁菜主将「まとまって日本一を目指す」
令和7年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会が20日に開幕した。大会2連覇を狙う昌平は今年から強化指定部となった浦和学院と対戦し、11-0で快勝。初戦からその実力を見せつけた。
前半だけで8得点。開始3分のMF勝山あゆみ(3年)のゴールを皮切りに、MF上田莉子(2年)が前半だけでハットトリックを達成。また、先日マイナビ仙台レディース内定が発表され、昌平初のWEリーガーとなったFW松井美優(3年)が2得点を奪うなど、攻撃陣が躍動した。
後半は次々とメンバーを入れ替える中で、FW西脇優(3年)、MF木村唯(2年)といった途中出場選手も得点を重ねるなど、さらに3ゴールを追加し、11-0で危なげなく初戦を突破した。
主将のMF山田仁菜(3年)も中盤で存在感。「練習と同じ感じでパスとドリブル使い分けるところとか、ちゃんと周りを見て、空いてる人を使うところとかはいつも通りできてたので、それはよかったと思います」。15分にMF永井桃香(3年)のアシストから右足でゴールを決めると、70分には絶妙スルーパスで西脇のゴールをお膳立てするなど1ゴール1アシストを決めた。
また、チームとしても 「夏に取り組んできた“中と外の崩し”やクロスからの厚みをかける形が出せた。前半から自分たちのサッカーができて、いい入りができたと思う」と試合を振り返った。
昨年は初の全国選手権出場を果たしたが、1回戦で無念の敗退。今年のインターハイも県を獲った中で、関東大会初戦で敗れた。昨年からレギュラーを務める山田は「去年は先輩に頼ることが多かった。今年は自分たちが上級生。まとまって日本一を目指さないといけない」と決意を語る。
この夏は松井がマイナビ仙台の練習で不在の期間も長かったが、「その中でみんなで松井さんがいなくても点を取りに行けるようにとか、いない期間でみんなで合わせていくとか、結構頑張ってきました」。中だけでなく、外の形も増やしながら、クロスにしても最初は上げても触れずに流れてしまうことも多かったというが、「最後の質」や「点を取ること」を意識して、エリア内に人数をかけられるように。そこに大黒柱の松井が復帰し、得点力のアップにも期待がかかる。
「去年負けて本当に悔しくて。今大会を優勝して、去年超えられなかった1回戦を突破して、日本一を目指して頑張りたい」と山田主将。あの舞台に戻り、そして勝つための戦いが始まった。
石黒登(取材・文)
試合結果
昌平 11-0 浦和学院
8(前半)0
3(後半)0