[選手権]川越が南稜を下して代表決定戦へ。所属リーグも好調、「勝負強さ」も出てきた代が2大会ぶりの県進出を狙う
第104回全国高校サッカー選手権大会・埼玉県一次予選会は14日に2回戦が行われ、Qブロックの南稜と川越の一戦は、南稜が3-1で勝利した。20日の代表決定戦で大宮国際と激突する。
川越は前半2分、MF福永侑生(2年)の左クロスに斜めに走り込んだMF柊原康(3年)がシュート。これはキーパーに防がれたが、FW岩崎士廉(3年)主将が詰めて幸先良く先制した。
ボールを持たれる時間も多かったが、「リーグ戦もわりとああいう感じで。セットプレーとかカウンターが今年だいぶゴールに繋がっていて。なのでうちの戦い方に持っていけたと思います」と相馬貴彦監督がいうように柊原、FW桑原守生(2年)の両翼からカウンターを仕掛けていく。
中盤では守備での貢献度の高いMF小澤歩(3年)が競り合いやマッチアップの部分で跳ね返し、ラインに入ってきた選手に対してしっかり潰しに行く動き。また、相手のロングボールについては昨年からの主力であるDF神山創太(3年)が強さを見せてチャンスを作らせなかった。
27分には桑原の左クロスから先制点にも絡んだ柊原が走り込んでヘディングで合わせてゲット。後半は相手がギアを上げてくることが予想された中で、裏を警戒して少し引きながらもチャンスを狙うと、18分にショートカウンターからMF下澤和輝(3年)が決めて3点目を奪った。
「前後半の飲水前に取ろうと言っていた中で取れた。特に後半の飲水前の3点目は狙っていた、ちょっと引いてカウンターでっていうところで取れたのはでかかったかなと思います」(監督)
一方、前半はなかなかチャンスにつけられなかった南稜も、交代カードを切りながら10番MF染谷琉斗(3年)やDF深町葵生(2年)が勢いを持って迫る。36分にはDF青木隆司(3年)がゴール前に入れたボールにFW鹿倉慈大(3年)が頭で合わせたが、クロスバーに弾かれた。
南稜はATも猛攻を見せ、42分にはクロスを途中出場の長身FW可児怜穏(1年)がヘディングで沈めたが、反撃もここまで。川越が3-1で勝利し、ブロック代表決定戦にコマを進めた。
川越は今年、主戦場の2WB(西部支部2部)リーグでも現在首位。「だいぶ勝ち癖がついてきた」と相馬監督も話す。小澤も「今年は点の取れるチーム。拮抗している試合でも、1点取ったら2点、3点と追加点を取れたりするので、勝負強さは今年はあると思います」と自信を見せる。
昨年は代表決定戦で飯能に1-2で敗戦。今年は飯能を下した大宮国際と2次トーナメント進出を争う。柊原は「去年の先輩たちの雪辱を果たしたい」とし、小澤は「今年はしっかり県大に行って、そこで1個でも勝てるように頑張りたい」と2大会ぶりの県大会進出に意欲を燃やした。
石黒登(取材・文)
試合結果
川越 1-3 南稜
0(前半)2
1(後半)1