[学総]さいたま南浦和中が6発快勝で4強入り!3大会ぶりの関東進出へ、準決勝で西武台新座中に2年前のリベンジ狙う

26日、令和7年度学校総合体育大会の準々決勝が浦和駒場スタジアムほかで行われ、新人戦準優勝のさいたま南浦和中は6-0で富士見東中に完勝。西武台新座中が待つ準決勝に進出した。

3大会ぶりの関東、全国を狙うさいたま南浦和中が強さを見せた。前半11分、左SB武海斗(3年)の左CKから空中戦に強いMF関本悠吾(3年)がヘディングで沈めて幸先良く先制した。

18分には2年生ドリブラーのMF沼尻瑛太が右サイド深くに侵入し、クロスからFW森大樹、MF藤井真暉(ともに3年)が連続シュート。29分には10番のエースFW関塚遼(3年)主将が強シュートで狙ったが、これは相手キーパーに阻まれるなど、追加点が取れない時間が続いた。

失点はしたものの、富士見東中は集中を切らさず、GK田島亮弥(3年)やDF渡辺大輝、DF北村春樹(ともに3年)のCBコンビらディフェンスラインが粘り強く対応。関塚は「シュートで終わるっていうのが少し少なかったですし、(シュートに関しても)遠いところからのロングシュートだったりが多くて、ゴールに近づいていくプレーがあんまり前半は少なかった」と話す。

それでも南浦和中は得意の後半にゴールラッシュ。8分に関塚がドリブルから左足で打ち抜いて欲しかった追加点を決めると、30+1分、30+3分には「後半は落ち着いてプレーできたと思います」という森が武のグラウンダークロスから同じ形で連続ゴール。3回戦でも得点を決めた森は「やっぱり1点取ると流れに乗ってどんどん取れるので、次の試合も決めたい」と意気込む。

30+5分には沼尻が中盤から運び出し、ラストパスを受けた関塚が「右足側の縦が消されていて、内側が空いていたので、そこに入っていって、最後は思い切り振り抜きました」と今大会4得点目をゲット。30+11分には藤井がダメ押しとなるゴールを決めるなど、6-0で快勝した。

今大会は市予選9位からスタート。関塚主将は「自分たちはいままでさいたま市1位だったけど、今回9位でこの大会に挑んで、どのチームも自分たちより格上という中で1試合1試合目の前の試合を全力で戦っていこうと決めて、一瞬の隙も見せないようにやってきました」と話す。

中盤から効果的なドリブルを見せていた沼尻は、現浦和南高で3年前には全国の舞台で2ゴールを決めているMF沼尻爽汰の弟だ。兄譲りのスタミナに加え、ゴールに向かって仕掛けるドリブルは武器。メスト・エジルに憧れるドリブラーは、相手の逆をつくドリブルや意外性のあるプレー、守備の間隙を抜けていくドリブルを見せていた。「お兄ちゃんもドリブルを認めてくれて、しかもお兄ちゃんが自分ができないから瑛太にはできてほしいみたいに言ってくれて、お兄ちゃんに教えてもらっています」。普段から家の前で兄とボールを蹴りながら技を磨いている。

一方で今大会からスタメンを務めるDF秋本岳輝(2年)が後半立ち上がりに膝の負傷から途中交代するアクシデント。もともと主力を務めていたDF鉈峰颯真(3年)もなかなかコンディションが戻らず、CBは換えがきかない状況。それだけに清野大輔監督も「かなり痛い」と話す。

3大会ぶりの関東掛けとなる準決勝は、昨年大会覇者の西武台新座中との対戦となった。2年前の同ステージでも対戦し、1-1からのPK戦の末に敗退。西武台新座中は前回はさいたま尾間木中を、今回は聖望学園中と注目校を倒して勢いに乗る状況で、その時と同じベンチ、同レフェリーと何かと因縁の多いカードだ。2年前は応援席から見ていた関塚は「相当強いと思うけど、自分たちはこの大会に向けて2年半練習して、ここに懸けてきたので、まずは気持ちの面で負けないこと。あとは自分たちの長所を生かせるように頑張っていきたい」とリベンジを誓っていた。

石黒登(取材・文)

試合結果

さいたま南浦和中 6-0 富士見東中
1(前半)0
5(後半)0