[総体]叡明が現校名で県大会初勝利!次戦はS1正智深谷と。市原監督「燃えてきますね」、浅野主将「ジャイキリ狙いたい」
令和7年度全国高校総体サッカー大会 埼玉県大会1回戦が5月31日にしらこばと運動公園競技場ほかで行われ、叡明と熊谷西が対戦。試合は2-0で叡明が勝利し、2回戦進出を決めた。
試合前から強い風雨にさらされた中、ブロック代表決定戦も雨の同会場で戦った叡明は相手陣地にボールを送り、高い位置でプレー。そこから支部予選でもキーとなったセットプレーを狙う。
雨でロングスローは不発だったが、その中でもCKから10番MF市之瀬響樹(3年)を狙ったキックや前半11分にはFW大野琢翔(3年)の左CKがクロスバーに当たるシーンもあった。
前戦ではエースFW浅野悠大(3年)主将がゴールに迫る姿勢。その中で叡明は28分、「あそこに今日は、グラウンダーで、速いボールを送れば、何か起こるのはわかっていた」という浅野が左サイドから速いクロスをゴール前に供給。これが相手のオウンゴールを誘って先制した。
後半も狙いを持って敵陣に押し込み、29分にはDF内村琉聖(3年)の右CKからDF金子琉飛(3年)がヘディングでゲット。チームとしてCKはファーを狙いとしていた中でキックはややズレた形となったが、「準備していたので、うまく対応できた」というゴールで追加点とした。
2点を追う熊谷西は終盤、FW後藤駿太(3年)が侵入を図り、終了前にはMF望月陽稀(3年)が直接FKで狙ったが、叡明はGK小幡琉斗(3年)が好守を見せるなど、無失点で締めた。
今年4月に赴任した市原雄心監督は「守備の方はなんとか頑張れるようになってきた。攻撃に関してはまだまだこれからなんですけど、勝ち方じゃないけど、リーグ戦やインターハイの支部予選を通してちょっとずつチームになってきている」と話す。金子も「練習でも(相手に)背を向けないとか、そういうことを意識していままでやってきたのでそこはうまく出たかなと思います」。相方の2年生CB橋本綜介もうまくカバーに入りながら、危ないシーンは作らせなかった。
叡明は2015年に小松原から校名を変え、旧浦和市から越谷市に移転後、県大会での初勝利。浅野主将は「いままでは県大会に行くのもなかなかなかったですし、先輩たちが地区の決勝で敗れているところを見てきて、まずは県大会っていうのを目標にしてきた中で(ブロック決勝で)越ヶ谷に勝てて、じゃあ次どうしようっていったら、やっぱり1個、2個、3個って県大会で勝って、県内で叡明の名前を響かせる」とチームとして強い想いで臨み、県での初の1勝を掴んだ。
次はS1正智深谷が相手だが、臆するところはない。浦和西時代の2021年大会準々決勝以来となる対戦を熱望していた指揮官は「やっぱり正智とできるってでかいなって。ちょっと燃えてきますよね」とニヤリ。浅野主将は「もちろん負ける気はしないですし、勝ちに行って、ジャイアントキリングを狙いたいなっていうふうに思います」と昨年の選手権校撃破に意欲を燃やした。
石黒登(取材・文)
試合結果
熊谷西 0-2 叡明
0(前半)1
0(後半)1