花咲徳栄高から初のWEリーガーが誕生! 日本大DF大沼歩加がEL埼玉に加入内定 かつての教え子に指揮官もエール

花咲徳栄高から初のWEリーガーが誕生した。ちふれASエルフェン埼玉は16日、日本大DF大沼歩加(4年)の加入が内定したことを発表した。なお、2023年2月より正式加入となる。

埼玉県出身の大沼は「生まれ育った埼玉の地で、ちふれASエルフェン埼玉という素晴らしいクラブの選手としてプレーできることをとても嬉しく思います。これまで支えてくださった多くの方々や一緒にプレーしてきたチームメイトへの感謝の気持ちを忘れず、「応援したい」と思ってもらえるような選手になれるように頑張ります。そして、自分の強みを最大限に発揮して少しでもチームの力になれるように頑張ります。応援よろしくお願いします!」とコメントした。

行田イーグルスサッカースポーツ少年団でサッカーを始めた大沼は、FC熊谷プレシオッサを経て、花咲徳栄高に進学。すぐに頭角を現すと1、2年次はレギュラーボランチとしてプレーした。

また、県トレセンでも活躍。2、3年次には埼玉国際サッカーフェスティバルで埼玉県選抜の一員として大会連覇に貢献。2年生だった2017年の第1会大会では最優秀選手にも選出された。

大沼にとって転機となったのが、3年次のCBへの転向だ。チームは6月の関東高校女子サッカー大会で敗退。関東クラスのスピード感に対応するために、守備のテコ入れとして白羽の矢が立ったのが大沼だった。そしてこれがピタリとハマった。長身を活かしたヘディングや1対1の強さ、フィードの正確性を武器に安定したプレーを披露。9月の選手権予選では当初から掲げていた2年連続の「県内3冠」を達成した。そして迎えたホーム埼玉で行われた関東大会では、地元の声援を背に湘南学院、日本航空をいずれも逆転で下し、3年連続となる選手権出場を決めた。

さらに全国の舞台でも躍進。初戦で鳴門渦潮を倒すと、日本航空戦では守備はもちろん、直接FK弾を決めるなど、3-0勝利に貢献。準々決勝で星槎国際湘南に敗れたが、チームとして初のベスト8入りを果たすなど歴史を刻んだ。また、ここでの活躍が評価され、3月にはU-19日本女子代表候補にも選出。沖縄県で開催されたJENESY2018 日ASEAN U-19女子サッカー交流大会に出場した。卒業後は日本大に進学し、最高学年になる今年は高校時代に続き主将も務めた。

かつての教え子について花咲徳栄・末貴光監督は「文武両道を実践し、勉強面でも他の模範となっていた」と話す。6月には母校で教育実習を実施。「在校生に対しても様々なことを伝え、教えてくれた」。今後はさらに厳しい世界に身を置くが、「持ち味である1対1の強さやフィードの良さを活かすとともに、考えながらプレーすることができる選手。WEリーグでは厳しい戦いが続くと思いますが、自身の強みを活かして活躍することを期待しています」とエールを送った。

石黒登(取材・文)

大沼 歩加(Ayuka ONUMA)

■ポジション
DF
■生年月日
2000年4月27日(22歳)
■出身地
埼玉県
■身長/体重
167㎝/54㎏
■所属歴
2007 – 2012 行田イーグルスサッカースポーツ少年団
2013 – 2015 FC熊谷プレシオッサ
2016 – 2018 花咲徳栄高等学校
2019 – 2023 日本大学
■選抜・代表歴
2019 U-19日本女子代表候補
2022 関東学連選抜