[新人戦]公立の雄・浦和南が2年連続の4強入り!正智深谷に続き、準々決勝で成徳深谷を撃破
公立の雄が2年連続の4強。11日、令和6年度埼玉県高校サッカー新人大会2回戦が行われ、浦和南と成徳深谷が激突。MF八木航汰(2年)のゴールで1-0と浦和南が接戦を制した。
我慢比べの一戦は浦和南が制した。試合前から強風が吹き荒れる中で互いにシンプルに前線にボールを入れながら、そこからの中盤のボールの奪い合いやセットプレーがメインとなった。
成徳深谷は昨年からの主力左WB山谷康太朗(2年)の風に負けない力強いロングスローから相手に圧力をかける。24分にはFW吉田佑樹(2年)がゴールに迫ったが、ここは浦和南GK宮川真一(2年)が1対1をストップ。野崎正治監督も「あれは大きかったですね」と振り返る。
対する浦和南も相手の攻撃を跳ね返しながら、こちらも十八番のセットプレーからゴールに迫ろうと試みる。40分にはMF坂斉佑太(2年)の変化をつけたフリーキックからMF沼尻爽汰(2年)がダイレクトで狙ったが、枠を捉えきることができず、前半はスコアレスで折り返した。
後半も難しい展開が予想された中で浦和南は16分、スローインからの流れで右サイドを崩すと、右SB稲垣嶺(2年)の高速クロスに合わせたのはそのわずか2分前に投入されたばかりのMF八木航汰(2年)だ。「今日も1点差ゲームかなと思っていて、やっぱり入って流れを変えたいなと思っていた」。ゴール前に入り込み、この日のファーストタッチをヘディングで突き刺した。
後半は風下で押し込まれる時間も長かったが、「強風の中でも、ちゃんと練習でヘディングをいっぱいやってきているので、そこは自信を持ってできたかなと思います」と話すDF嶋田翼(2年)を中心に相手の攻撃を跳ね返し、シャットアップ。指揮官も「それは褒めてやりたいですね」というように最後まで集中した守備を見せた浦和南が2試合連続のクリーンシートで締めた。
風の影響もあり、取り組んでいるボールを繋ぎながら展開していくサッカーはなかなか表現できなかったが、その中でも「勝つことは大事」(監督)と正智深谷、成徳深谷の深谷勢を連破し、2年連続となる4強。私学隆盛の時代にも毎年コンスタントに結果を残すのはさすがの一言だ。
「監督が『私学には負けない』と自分たちに言ってくれるので、それを胸に刻んで、そういう気持ちの部分でも負けないっていう気持ちで臨めている」(嶋田)「公立は自分たちだけであとは私立なんですけど、自分たちは私立よりは絶対練習していると思うので、最後のところで難しいゲームをものにしたいと思います」(八木)。公立校の誇りを胸に粘り強く戦い、次戦も勝ちを掴む。
石黒登(取材・文)
試合結果
浦和南 1-0 成徳深谷
0(前半)0
1(後半)0