[高校女子]埼玉栄が総体予選に続き、2大会連続の4強!エース土岐、田中が2ゴール
令和6年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会は8日に川口市立高Gで準々決勝が行われ、埼玉栄と入間向陽が激突。埼玉栄がMF土岐眞琴(3年)主将の2発など5-1で勝利を収めた。
プレーで牽引する主将が最前線でも違いを見せた。埼玉栄は前半4分、左SB町田友香(1年)のスルーパスに10番のFW土岐真琴(3年)主将が反応。「その子とは相性が良いから信じて、来ると思って走った」。ボールを持つと、切れ味の鋭いカットインから早々にゴールを陥れた。
この一発でチームに勢いをもたらすと土岐は36分にも追加点。「練習でショートコーナーも練習していたのでその成果が出たと思います」。MF小山陽菜乃(1年)からボールを受けるとエリア左外から右足を強振。強烈なミドルシュートをゴール上方に突き刺し、試合を決定づけた。
土岐は3戦連発となるゴール。この日は主戦のボランチではなく、FWでプレーした中でしっかりと結果。今年はキャプテンに就任した中で「あれ、こんな選手だったかなっていうくらい成長というか、自覚と責任が伴ってきた」と村田雄監督も評価するエースが背中でチームを牽引する。
埼玉栄はその後も土岐が起点となりながら、攻守の要であるMF田中ひより(3年)やアンカーのMF阿部里桜(2年)がバランスを取りながらゲームをコントロール。その中で39分には町田の右足のミドルシュートがクロスバーを強襲。41分には土岐が抜け出しから決定機を迎えた。
後半も埼玉栄が押し込んで進め、11分に土岐のラストパスからMF今泉爽(1年)がトラップでひとり交わして右足で流し込んで3点目。22分には町田のマイナスのクロスに「やっぱり自分は3年生で最後の大会なので自分が決めきるところは決めきるっていう覚悟を持って試合をやっていました」と話す、この攻撃の起点となった田中がゴールエリア内に入り込んで仕留めた。
一方、入間向陽も意地を見せる。30分、22年ミニ国体メンバーのひとりで下級生時からエースナンバー10を背負いプレーするMF市川心晴(3年)主将がドリブルで持ち出して1点を返す。
それでも埼玉栄は最後まで攻め手を緩めず、40分にCB福田侑香(3年)の右CKから田中がヘディングで決めてダメ押し。「まだまだなところもあるんですけど、でもいろいろな形を選手たちが考えて、いろいろな形で得点してっていう部分で、サッカーはやっぱり点を取ってなんぼだと思いますし、点を取ると嬉しい。そういったところを大切にしています」(村田監督)。攻撃力を見せた埼玉栄が、16年ぶりのベスト4進出となった総体予選に続き、4強入りを果たした。
石黒登(取材・文)
試合結果
入間向陽 1-5 埼玉栄
0(前半)2
1(後半)3