[高校女子]秋草学園、浦和西に4発快勝でリベンジ 「メンタル」が向上し初の県8強進出!
令和6年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会は9月1日に3回戦が行われ、秋草学園と浦和西が対戦。秋草学園が4-0で勝利し、新人戦、総体予選含めて初の県8強入りを果たした。
新人戦で敗れた相手にリベンジし、初のベスト8。秋草学園は前半7分、MF西村優希(1年)が「相手が左に固まっていたので、すぐ打つよりは一個持ち出した方がいいかなと思って持ち出しました」とエリア内でひとつ持ち出し。最後はキーパーとの1対1を冷静に沈めて先制した。
秋草学園は個々の技術では上回られる相手に対し、前線からプレスをかけ、球際や切り替えの部分で上回って主導権。その上で大きな展開に持ち込みながらサイド攻撃などからゴールに迫る。
浦和西はMF藤本一花(3年)、MF夏井佑菜(1年)が中盤で起点となり、MF水野優実(2年)が左右に顔を出しながら抜け出しを狙ったが、なかなか敵陣に迫りきることができなかった。
13分、秋草学園は主将の右SB堤咲楽(3年)の浮き球のパスに抜け出したMF鈴木結衣(1年)が沈めて追加点。また、チームとしては勝負を決める3点目を決めることを意識してきたという中で31分には10番MF田原妃奈(3年)の右CKからMF三山恵新(3年)が「公式戦であんなに綺麗に決まったのは初めて」というヘディングで沈め、前半のうちに3-0とした。
後半3分には切り替え早くMF唐梨子輝夏(3年)が相手のカウンターを奪い返し、右サイドへ展開。西村と繋ぎ、抜け出した田原がキーパーとの1対1を右足で流し込んでダメを押した。
秋草学園は主要大会で初の県8強入り。堤主将は「ずっと自分たちが入ってきてからの目標がベスト8だったので、初めて取れて嬉しかったのと、浦和西には新人戦で負けていたのでそこのリベンジも果たせてめっちゃ嬉しい」とし、三山は「目標を達成できてすごく嬉しい。声をかけて盛り上げたり、そのベスト8にみんなで向かっていく気持ちは出せたと思います」と語った。
長崎豊コーチは「まだエイトに行ったことがなかったので、なかなか自信とか厳しさとか、そういうのに慣れていない子が多くて、まだまだちょっと甘さもあるんですけど、そういうのはいまの3年生なんかは徐々に変えようとしてくれていて、うまくいかないところもたくさんあったんですけど、少なくともそうやって変えようと思ってくれたことがここに繋がった」と話す。
3年生を中心に「チームを変えていくんだ」という想いがチームに波及。また、この夏は練習試合も普段よりも多く行う中で「メンタルも全部鍛えられた」(堤)ことが目標達成に繋がった。
ひとつ壁を打ち破って、その先の壁へ。準々決勝の相手は総体予選で敗れた南稜に決まった。前回は前半1-1だった中で後半に3失点し、敗れた。堤主将は「焦らなくてもいいのに焦ってしまったところもあったので、相手のサッカーに呑まれないように頑張って、0-0でもいいからとにかく勝ちたい」と意気込み。強敵撃破に向け、「メンタル」も試される一戦となりそうだ。
石黒登(取材・文)
試合結果
浦和西 0-4 秋草学園
0(前半)3
0(後半)1