西武台が正智深谷との注目対決を制す! 決定力に課題も前半は全国意識した高い強度を継続
令和5年度埼玉県高校サッカー新人大会1回戦(10日、武南フットボールフィールドほか)。プリンスリーグ関東2部所属の西武台と正智深谷の注目の対決は西武台が1-0で勝利を収めた。
対人に強い正智深谷に対し、西武台は遠藤秀悟、竹内奏海(ともに2年)の2トップと、前にポイントを作って攻撃。県大会からサイドを務めるMF鈴木洸晴(2年)がチャンスを作った。
前半3分にはMF石井汰一(2年)のフリーキックから遠藤のヘディングがクロスバーに、6分には竹内が抜け出しエリア左から右足で巻いて狙ったが、これは惜しくもポストの外だった。
その後も縦に速い攻撃で多くの時間を相手コートでプレー。すると34分、MF泉谷俊(2年)のコーナーキックからの跳ね返りをDF鈴木煌平(1年)が「ボールが落ちてくるところを予測して、シュートはインサイドに当てて流し込むだけだった」とボレーで打ち抜き先制点とした。
後半も西武台はMF宇野大稀(2年)がバランスを取りながら、石井が持ち味の前を向いてのプレーでチャンスメイク。19分には石井を起点にこぼれ球から鈴木洸が決定機を迎え、21分には左SB久保涼輔(2年)が壁パスからエリア内に侵入し狙ったシュートが惜しくも枠を外れた。
一方、前半はシュート1本に終わった正智深谷も後半、積極的に選手を入れ替えながらチームが噛み合う形を模索していった中で、トップに当てながらこの日キャプテンマークを巻いた10番MF近藤七音(2年)が展開し、得意とする左右からの速い攻撃から終盤は相手を押し込んだ。
それでも西武台はU-17日本高校選抜候補の谷口輝、福田功明(ともに2年)のCBコンビが跳ね返し、最後のところではGK松田聖也(2年)が好守を見せるなど無失点で切って抑えた。
勝利はしたものの、西武台は前半11本のシュートを放った中で1点と「決定力」の部分では課題も。石井は「今日もミドルシュートを打ちましたけど、あれを決めきれないと」と話した。
それでも支部予選では20分が限度だった中で、この日は40分間、全国を意識した高い強度でプレー。後半に足が止まった部分はあったが、関根雄太コーチは「いまはやってできなかったことを自分たちでちゃんと理解してできるようにしていこうという時期。そういう意味では良いトライができたのかなと思う」。自分たちで体感しながら、少しずつその時間を増やしていく。
一方、正智深谷も後半はプリンス2部の相手に堂々とプレー。小島時和監督は「内容的にはまだまだなんですけど、ちょっと自信はつけたゲームになったんじゃないかなという感じはする。またしっかりと指導して、正智らしさを出して、夏、冬と出られるように頑張りたい」と語った。
石黒登(取材・文)
試合結果
西武台 1-0 正智深谷
1(前半)0
0(後半)0