平成29年度埼玉県高校サッカー新人大会南部支部予選1回戦 市立川口 vs 蕨

平成29年度埼玉県高校サッカー新人大会南部支部予選1回戦。岩槻北陵高校グラウンド第2試合は市立川口高校と蕨高校が対戦した。試合はスコアレスで終盤に突入する中、後半40分に1年生FW清水太智が劇的決勝弾を奪った市立川口が1ー0で制し、2回戦進出を決めた。

「向こうはイケイケでこちらはカチカチ。試合の入りが固すぎました」と市立川口GK杉本俊太主将が振り返った通り、1年生主体のチームはゲームの入りの部分で苦戦を強いられた。

序盤のペースを握ったのは蕨。市立川口は押し込まれる時間が長くなる中で、クリア時のキックミスや前に繋いでも簡単に失う場面が多く、なかなか攻撃の形を作ることができずにいた。

それでも一つのプレーをきっかけに流れは変わる。前半も残りわずかとなった37分にセットプレーからMF大田真樹が思い切ってミドルを狙っていくと、ボールはクロスバーを直撃して惜しくもゴールとはならなかったが「これはいけると思った」と杉本。チームの中にもプラスの雰囲気が伝播する中で0ー0で試合を折り返すと、後半は「五分以上」の展開に持ち込んだ。

後半14分の蕨の決定機が枠上に外れると、20分辺りからは市立川口が連続してゴール前に迫る。27分にはキーパーの好守にあったものの、フリーキックのこぼれ球から大田のシュートが枠を捉える。36分にはMF中村駿矢のサイドチェンジからMF金子直樹がチャンスを迎えた。

刻一刻と時間が進む中でスコアが動いたのは後半アディショナルタイムだった。左サイドバックの小原優人のインターセプトから直前のプレーでも好フィードを見せていた中村がフリーの状態で前線に浮きパスを供給。これに「自分はチームコンセプトのポゼッションに入っていくよりは裏を狙っていくのが役割」という途中出場の清水が抜け出すと、最後はキーパーの頭上を抜いてゴールに流し込んだ。この1点が決勝弾となり、市立川口が1回戦突破を決めた。

新チームは21選手中2年生が3人(杉本、大田、MF山野陸)と1年生が多く主力を務める。チームコンセプトは「ポゼッション」だ。今冬は加えてセットプレーも強化。試合中にも森龍太郎監督から「遊べ!」と言葉が飛ぶように、コーナーキックにしてもただ合わせるのではなく、一つ一つのプレーでギャップを作ったりと「見ていて楽しいサッカー」を目指す。

翌日の浦和北高校戦は延長戦の末に0ー1と敗戦。新人戦での戦いは2回戦で終わったが、ポゼッションに磨きをかけて、インターハイ予選では昨年に続き2年連続の県大会出場を狙う。

石黒登(取材・文)

試合結果

市立川口 1-0 蕨

0(前半)0
1(後半)0