令和５年度高校サッカー新人大会・北部支部の準決勝が１月27日にくまぴあで行われ、第２試合は成徳深谷が４－０で早大本庄に勝利し、県大会出場を決めた。決勝では本庄第一と対戦する。

成徳深谷はいつものようにまずは良い守備を意識。その中で良い奪い方からチャンスを作る。

切り替えの早い守備ですぐさまマイボールにし、連続してアタック。前半３分にはDF石橋和馬（２年）の左足フリーキックがクロスバーを強襲する。そして８分、MF藤村岳渡（２年）のクロスがハンドを誘発しPKを獲得。これをMF大森壮馬（２年）が冷静に流し込んで先制した。

その後も成徳深谷は藤村の突破や前半終了間際にはコーナーキックのこぼれ球をMF稲積俊音（２年）主将がダイレクトで狙ったシュートがわずかに左に逸れるなどチャンスを作ったが、早大本庄は左利きのCB市川龍人（２年）主将を中心に粘り強い守備で最少失点で凌いでいた。

前半は相手の堅守に手こずった成徳深谷だが、ハーフタイムに守備とボールを奪ってからの攻撃、カウンターの部分を整理すると、後半は得点を重ねた。２分、「ボールを持ったら積極的に仕掛けることを意識していた」という大森が相手を引きつけてラストパス。これを藤村が沈めた。

７分にはゴール前の混戦でDF小島理久斗（２年）がゲット。試合終了前の37分には途中出場のFW川上稜介（１年）が切り込んで決めた。後半は３得点を奪い、４－０で勝利を収めた。

為谷洋介監督は「とりあえず県大会に出るのが最低条件で、今日のこの試合の意味合いはなんだというところを確認して入らせた。勝てたことは良かった」としつつ、「課題もたくさん出た」。

後半は１ゴールの川上ら、１年生たちも次々とピッチへ。また、いつも普段やっているポジションと違うポジションで挑戦している選手もおり、細かいところでの戦術理解度や経験値という部分ではまだまだこれから。そういったものも含めて、いまは「経験とチャレンジ」の時期だ。

主将の稲積は「全国は新チームでずっと意識している。そのためにいま、一番近くの目標に北部支部優勝があるので、そこを絶対に達成すること。全国に向けて新人戦、関東予選と自信がつくような大会にしたい」と語った。まずは目の前のタイトルを勝ち取り、県大会での躍動を目指す。

石黒登（取材・文）

試合結果

成徳深谷　４－０　早大本庄
１（前半）０
３（後半）０