春主力の3年生が引退と苦しいチーム事情も、浦和西は若いチームで「埼玉4強」を目指す
令和5年度高校女子サッカー選手権大会は8月28日に2回戦の第1日がSFAフットボールセンターほかで行われ、浦和西と埼玉平成の一戦は2-0で勝利した浦和西が16強進出を決めた。
浦和西は序盤から多くの好機を迎えながらもシュートが正面を突くなど「ちょっと焦りもあったのかなと思います」(樫村和也監督)。前半は16本のシュートを放ちながらも0-0で終えた。
それでも後半は機動力の高いMF岡田ゆら(2年)が最前線へ。「前半はフォワードとかに入った後の関わりとかがあまりなくて、遠目からのシュートとかが多くてあまりチャンスにならなかった。後半はもう前から追いかけて、積極的にボールに関われるように走りました」(岡田)
MF水野優実(1年)との1FC川越水上公園メニーナの先輩、後輩コンビで息のあったコンビネーションからゴールに迫る。7分、水野のクロスから岡田が1対1を迎えたシーンはキーパーにストップされたが、10分、水野のスルーパスに岡田が前戦にランニング。「センターバックの後ろから抜け出して、ちゃんとキーパーの位置を見てファーに蹴れた」というゴールで先制した。30分にはMF船引遥(2年)のパスから水野がターンしゲット。浦和西が2-0で勝利した。
浦和西は今夏、学校総体で主力を務めた6人を含む、多くの3年生が勉強もあり引退する形に。この日はベンチ入りも含め、3年生1人、2年生10人、1年生6名と苦しいチーム事情もある。その中でも「埼玉の4強に入って、関東を目指せるように頑張ってきた」と船引主将は話す。
春は準々決勝で南稜に0-1で敗れた中で押し込まれる時間も多かっただけに「やっぱり守備がしっかりしていないと太刀打ちできない。この夏もまず守備のところを言い聞かせて、格上のチームとやらせていただいている時も守備で粘り強く試合をするような練習も重ねてきた」と監督。この試合は体調不良で不在だったが、引退した3年生の代でも試合に出場していたDF魵澤花凜(1年)を軸にどこまで守れるか。その上で攻守に運動量の高い岡田が鍵を握る。キーマンは「自分が点とか守備とか全部関わって、ベスト4に入れるように頑張りたい」と話した。
石黒登(取材・文)
試合結果
埼玉平成 0-2 浦和西
0(前半)0
0(後半)2