「あの4か月よりももっと厳しいことをやらないと」。インハイ予選準Vの浦和南は成長の夏を掲げる【サザンクロス杯】
あの悔しい経験を繰り返さないために成長の夏へ。浦和南高OB指導者のチームが一堂に会する「サザンクロスカップ」が8月1日から3日にかけて開催され、浦和南が大会3連覇を飾った。
大会は総当たりのリーグ戦形式で実施。今年は初日(1日)が雷雨の影響で一部の試合が中止になったこともあって試合数が揃わず、最後は勝率、得失点差によって順位を争う形となった。
浦和南は最終戦で浦和東と対戦。ゲームは勝てば優勝の可能性を残す浦和東が前半9分、MF林直孝(2年)のゴールで先制。しかし、浦和南も21分、MF日高大佑(2年)のフリーキックから混戦をDF長谷川葵巳(3年)がプッシュして同点に追いつく。試合はこのままドロー。3勝3分の浦和南は山村国際と勝ち点、勝率で並んだが、得失点差で上回り大会3連覇を飾った。
優勝は飾ったものの、勝ち点を落とした試合も多く、DF橋本優吾(3年)主将は「大会を通して勝てたところで最後失点して引き分けて終わったりという試合も多くて。最後の試合も含めて、勝ち切れなかったのがチームとしての大きな課題かなと思います」と大会を振り返った。
今年は1月の支部予選で敗れ、新人戦、関東予選への出場を逃した中で、インターハイ予選では優勝候補と見られたプレミア所属の昌平を準決勝で撃破したことが大きなトピックスとなった。しかし、一方で優勝を狙った決勝は武南に力の差を見せつけられる形で敗退。準優勝に終わった。
「南高の良さも出せずに、何もできなくて終わってしまった」と悔やんだ橋本は「あの1月に負けた悔しさからやってきて、準優勝を取れたのは良かったんですけど、そこでどこか満足している部分とか、そういうのがあって、それじゃいけないというのを先生からも言われて。1月からインターハイまでかけた4か月の間でやったことよりも、もっと厳しいことをやらないと準優勝の上にはいけないと思うので、全員でそこは日ごろからやっていかないといけない」と話す。
今大会も多くの選手が出場。野崎正治監督は「インターハイが終わった後はメンバーをまたさらにしてやっている状態。夏、これから遠征とかに行って、また新たな誰が、戦力で積みあがってくるのか、鍛えて、楽しみにしたい」とした上で「どのチームもやっぱり選手権が集大成なので、そこに向けて仕上げてくる。優勝していないですし、うちもやっぱりまだまだ追われる立場でもないので、もう一回ちょっと1から積み上げてひとつでも多く上に行きたい」と語った。
石黒登(取材・文)