新人戦Vの武南、初戦は狭山ヶ丘に辛勝 求められる「ひねり」と「素直さ」のバランス

令和5年度関東高校サッカー大会県予選の2回戦が16日に行われた。新人戦Vで初戦シードの武南は狭山ヶ丘と対戦。終盤にセットプレーからのゴールで勝ち越し、準々決勝進出を決めた。

新人戦に続き、連続Vを狙う武南は、守りを固める狭山ヶ丘をなかなか崩しきることができず、1-0発進。内野慎一郎監督も判断の部分で「ちょっと△や×のところが多かった」と話した。

狭山ヶ丘はブロックを構えつつ、増子雄太(3年)、川又洋介(3年)のCBを中心に粘り強く、固い守備。また、最後のところではGK内山愛琉(3年)が好守を連発。ミドルシュートへの反応に加え、ハイボールにも強く、武南の正確な左右からのCKにもきっちりと対応していた。

武南は相手を引き出すべく、MF髙橋秀太(3年)やMF松原史季(3年)が距離のあるところから狙っていくが、GKの好守やクロスバーに嫌われ、ゴールとはならない。30分にはMF川上旺祐(3年)が髙橋秀とのパス交換でエリア内に侵入し放ったシュートは惜しくも枠を逸れた。

武南は相手の守備網を破るべく、HT明けからFW戸上和貴(3年)、MF飯野健太(3年)を投入し、打開を図る。逆に狭山ヶ丘は16分、鋭いカウンターからMF山本悠太(3年)主将が裏に抜け出し、ビッグチャンス。しかし、ここは守備に戻った戸上がブロックし、難を逃れた。

武南は前半同様に押し込みつつ、後半から左サイドに移った松原が個人技からゴールに迫る場面もあったが、ネットを揺らすことができない時間が続いた。それでも終了間際の39分だ。CKから生まれた混戦を途中出場のCB岸雅也(3年)が左足で蹴り込んで、これが決勝弾となった。

苦しみながらもまずは難しい初戦を突破した武南だが、内容としては引いて守る相手を崩し切れず、課題も多く残った試合に。内野監督は「ひねり」と「素直さ」のバランスが必要だと話す。

「パス回しにしてもテクニックがある。そこは武南のアイデアを植え付けているんですけど、あまりにもそれを出しすぎてしまうとバレてしまう。普通にやるパスがあって、そういうこともやるから選択肢ができて相手が翻弄されるような状態が生まれる。だけど、「ひねり」すぎてしまうと、またやってこないのかとブレーキがかかってくるわけです。素直にスパンと通すところは通したっていい。その「素直さ」と「ひねり」をゲームの中でそれをどうやってバランスを取って、サッカーを持って行くのかという時に今日は一方的に「ひねる」ばかりになってしまった」

武南の崩しの哲学がある中で、そのパワーを最大限に発揮するために、その場、その場に応じてプレーを選択していくというのは今シーズンの初めにも指揮官が話していた部分。新人戦Vで注目を集める中で、今後も相手が引いた状況での試合というのは多くなるだろう。求められるのは「ひねり」と「素直さ」のバランス。そこの判断レベルを上げて、2大会連続優勝を目指す。

石黒登(取材・文)

試合結果

武南 1-0 狭山ヶ丘
0(前半)0
1(後半)0